英語で被爆証言続ける小倉桂子さん「期待に応えたい。まだやめられない」アイダホ大から名誉博士号授与へ

広島で被爆し長年、英語で被爆証言を続けてきた小倉桂子さんがアメリカの大学から名誉博士号を授与されることになり、現地で記念祝賀会が開かれました。

アメリカアイダホ大学からの名誉博士号の授与に向け渡米している小倉桂子さんは9日、現地で開かれた記念祝賀会に出席しました。
小倉さんは世界平和への目覚ましい貢献と核戦争の恐ろしさの認識を高めたとして、11日に大学から名誉博士号が贈られる予定です。

【被爆者・小倉桂子さん(86)】
「期待に応えたいなぁ。まだやめられないなぁという思いがします」

小倉さんはおととし、アイダホ大学から招かれ8歳の時の被爆体験を証言し、スピーチを聞いた学生たちが被爆の実相を伝える平和活動を行うなど大きな影響を与えています。
また、小倉さんは去年広島で行われたG7サミットで首脳陣に被爆証言も行っていて、こうした業績が世界の人々に大きな認識と理解をもたらしたとして、学位授与に繋がりました。

【アイダホ大学・ショーン M クインラン 文学・芸術・社会科学学長】
「小倉さんは戦争で一番影響を受けるのは市民だということを表現することで、ある意味戦争の恐ろしさや危険性を伝えることができる人だ」

記念祝賀会では、広島県の湯崎知事からの親書も披露され、被爆地広島の思いが会場で共有されたということです。

(スタジオ)
日本だけでなく、核兵器を持つアメリカの学生たちに影響を与えたことは大きいことですね。

【コメンテーター:叡啓大学・保井俊之教授】
「小倉さんの話す被爆の実相、平和の大切さは私たちの心を打つ、人の心を動かす力がある。核保有国のアメリカの大学の学生教職員の心を動かした意義は大きい」

【コメンテーター:元カープ・山内泰幸さん】
「英語で証言を続けてこられたことが大きかったのかも。アメリカで評価されたことは広島の人間として嬉しい」

© テレビ新広島