【新日本】高橋ヒロム 4度制覇のBOSJ改革案ブチ上げ…優勝者に「東京ドーム挑戦権利証」を!

ジュニアの「市民権」獲得へ、思いを巡らせる高橋ヒロム

新日本プロレス「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア(BOSJ)」(11日、千葉で開幕)で2年ぶり5回目の優勝を狙う高橋ヒロム(34)が、ジュニアの祭典の改革案を明かした。

歴代最多4度の優勝を誇るヒロムは、Bブロックにエントリー。今大会で自身の持つ最多優勝記録の更新を狙う一方で、BOSJの課題を口にする。取材に対し「ジュニアの話題って1年通してつくるのが難しいんですよ。例年だとBOSJが終わると、すぐその次のビッグマッチで優勝者がIWGPジュニアヘビー級王座に挑戦して、すぐ後にG1クライマックスが始まってしまう。だからなかなか話題が持続できないというか」と問題提起した。

その解決策として掲げるのが「東京ドーム挑戦権利証システム」の導入だ。これは2012年から真夏の祭典「G1クライマックス」の優勝者に、翌年1・4東京ドームでIWGP世界ヘビー級およびIWGPヘビー級への挑戦権が与えられてきたもの。権利証保持者は年間を通じての防衛義務が課せられていたが、22年から争奪戦が撤廃されたことでシステム自体も事実上廃止されている。

ならばこれをBOSJに応用すべきというのがヒロムの主張だ。「G1の権利証がなくなったんだったら、ジュニアで権利証制度をつくったらどうかと。何の発表もなくシレっとなくなっていたので、だったらこっちもシレっと提案させてもらおうかな。例年優勝者は大阪城ホールで(IWGPジュニアに)挑戦だったじゃないですか。それが今年は大阪城(6月9日)が優勝決定戦になったので。優勝者がすぐに挑戦しなきゃいけないルールはないですし、ドームで挑戦する資格はあると思います」と説明した。

上半期で頂上対決が実現するジュニアヘビー級は、下半期になると王座戦線の勢力図が複雑化し、1・4ドームでの王座戦が4WAY戦になってしまうこともあった。権利証システム導入が実現すればこういったケース解消はもちろんのこと、何よりもBOSJ優勝者の地位向上につながる。

「これは4回優勝したからこそ、自分が経験してきたからこそ言えることですよ。そりゃベルトは欲しいですし、勢いで挑戦するのも大事なんですけど、東京ドームで挑戦というのは、一つジュニアもさらに活気づくと思いますし、常に話題が残るんじゃないかなと」。長年にわたりジュニアをけん引してきたヒロムが、BOSJを新たなステージへと引きあげる。

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