【広島】「恐怖の9番打者」ズラリ 森下、床田…先発陣のバットはリーグ随一の破壊力

広島は10日の中日戦(マツダ)で打線が今季最多タイとなる15安打と爆発し、6―3で快勝した。

試合前の時点でリーグ最低の81得点でチーム打率2割2分6厘と低調だったが、この日は一転して5本の適時打が生まれるなどウソのように打ちまくった。1番打者の秋山と7番・矢野の2人は今季初の猛打賞もマーク。試合後の新井貴浩監督(47)も「みんなで頑張って取った1勝で、同じ1勝でも価値ある1勝」とご機嫌だ。

状態を上げつつある攻撃でさらに心強いのが、実は先発投手陣のバットでの奮闘ぶり。本拠地でのカード初戦では全体練習前の「早出」で打撃練習も敢行した。この日の試合前には打率4割4分4厘(10打数4安打)を誇る森下、3割8厘(13打数4安打)の床田の2人がそろって打撃練習も行った。その打球も打者顔負けで、床田は「森下は4割は打っているので(笑い)。もうちょっと打てるように」と貪欲だ。

この日先発したアドゥワや、大瀬良らも先発時に今季初安打を記録している。9日時点での先発投手陣の打率はリーグで広島だけが2割超え(2割8厘)。他の5球団は阪神(5分3厘)、DeNA(1割3分6厘)、巨人(8分2厘)、ヤクルト(9分3厘)、中日(1割1分5厘)でセ界でダントツの打撃力だ。

野手陣のバットがさらに活発化すれば、打力も見込める「恐怖の9番打者」たちとともに、ますますつながりが生まれるかもしれない。

© 株式会社東京スポーツ新聞社