「連絡通路が欲しい」…敦賀駅の東西アクセス改善要望相次ぐ 行き来には入場券購入か連絡バスか徒歩20分 「新幹線開業で不便に」の声も

敦賀駅東口を出る連絡バス。東西の移動の需要などを探るため、市が8月末まで実証運行している=福井県敦賀市木ノ芽町
東西連絡バスの運行ルート

 北陸新幹線福井県内延伸に伴い、敦賀市の敦賀駅東西のアクセス改善を求める声が出ている。乗降客が多い西口から「みどりの窓口」がなくなり、高齢者ら駅利用者は不便さを指摘する。ただ、東西を行き来できる自由通路の整備は経費などの面からハードルが高く、敦賀市は実証運行している東西連絡バスの利用実績も踏まえ、利便性向上に向けた方策をJR側と協議していく考えだ。

 「連絡通路が欲しい」「自由通路があると便利」―。3月16日の開業日から駅の東西を結んで運行する連絡バス利用者へのアンケート用紙には東西の通行の改善を求める記述が見られる。西口と東口を行き来するには入場券を購入して駅構内を通り抜けるか、駅の外に出て回り道する必要がある。徒歩なら20分程度かかり利便性は高くない。

 大型連休最終日の6日午前、特急しらさぎで静岡県から訪れた男子大学生(21)は目的地の鯖江に向かうため敦賀駅で下車。駅東口に出てしまった後にハピラインの乗り場がないことに気づき、西口まで連絡バスを利用した。「間違える人は結構いるんじゃないかな。バスや自由通路があると便利」と話した。

 切符を購入するため駅を訪れた利用者からも東西の往来改善を求める声は聞かれる。西口には「みどりの券売機」や「みどりの券売機プラス」が設置されているが、操作方法に不慣れな高齢者からは「新幹線開業で不便になった」との不満も。4月下旬に西口を訪れた市内の女性(71)は「割引切符について駅員さんに直接聞きたかったんだけど…」と話し、有人の「みどりの窓口」がある東口へ車で移動した。

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