「前監督から無視されたカマダを再生させた」鎌田大地を“復活”させたラツィオ指揮官に喝采!「実質的に新戦力だ」

鎌田大地が所属するラツィオは、昨季のセリエAで2位となりながら、今季は苦戦を強いられた。3月にはマウリツィオ・サッリ前監督が辞任。イゴール・トゥドール監督が就任してから、鎌田の状況が一変したのは周知のとおりだ。

指揮官交代から約2か月。一時は欧州カップ戦出場が危ぶまれたラツィオだが、現在はセリエAで7位とヨーロッパリーグ出場圏内に位置している。一方で、ローマとのダービーに敗れ、前節モンツァ戦も2度にわたって先行しながら逃げ切れず、トゥドールの手腕を疑問視する声も出始めた。

イタリア紙『Gazztta dello Sport』は5月10日、ラツィオの現状を整理する記事を掲載。その最初に、鎌田を筆頭にトゥドールが「多くの選手を復活させた」と報じている。

「最も目を引くのが、ダイチ・カマダのケースだ。前監督から無視された彼は、新監督の下でスタメンに定着している。確実と思われていたシーズン後の退団が再び議論されるようになった。実質的に新戦力のようだ。だが、フェリペ・アンデルソンからアダム・マルシッチ、パトリックからバレンティン・カステジャノス、チーロ・インモービレまで、多くの選手が再生した」

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また、サッリ体制で平均1.17得点だったラツィオだが、トゥドール政権では平均1.5得点と上昇。同紙は、指揮官がさらなる向上を目ざしていると伝えた。

一方で、Gazztta dello Sport紙は、ニコロ・ロベッラやグスタフ・イサクセンの出番が減少したことを指摘。ただ、クラブが夏に投資して期待をかける若手の2選手を、トゥドールは復調させようとするはずと伝えた。

また、トゥドールの戦術で求められる高い強度をチームが保てていないとも指摘。より指揮官の要望に合った選手を来季に向けて獲得し、肉体的にも適したプレシーズンの準備が必要と主張している。

そのプレシーズンと来シーズンのラツィオに、鎌田の姿はあるのか。残留の意向をクラブに伝えたとの報道も浮上した27歳の去就が注目される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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