【小倉北区】老舗焼うどん店「だるま堂」 小倉井筒屋で復活オープン

こんにちは。地域特派員・こたまるです。今回は4月26日にオープンしたばかりの「だるま堂 井筒屋店」を紹介します。

お店があるのは小倉井筒屋本館6階。寝具やバス雑貨などを販売しているスペースの奥、以前は「茶房 花ごよみ」があった場所です。

出典:リビングふくおか・北九州Web

モチモチ食感が特長「小倉焼うどん」

戦後食糧難の時代に小倉・鳥町食道街で誕生したといわれる「焼うどん」。乾麺のうどんを使うため、モチモチした独特の食感が特長で、今ではご当地グルメ「小倉焼うどん」として親しまれています。

その発祥の店として知られる「だるま堂」は1945(昭和20)年創業。2020(令和2)年からは「小倉焼うどん研究所」が継承していますが、今年1月に発生した鳥町食道街の火災で被災し閉店。元の店舗の場所からほど近い地元百貨店の一角で、今回新たな一歩を踏み出しました。

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店舗入り口には小倉焼うどん研究所公式キャラクター「だるまちゃん」が飾られた「だるま神社」も!

以前の店舗に比べると3倍ほどの席数があり、これまで以上に多くの人たちに「小倉焼うどん」を楽しんでもらえるようになっています。

焼うどんは「だるま堂味」「研究所味」を用意

メニューの中心となっているのはもちろん焼うどん。初代から受け継ぐ懐かしい味わいの「焼うどん 伝統のだるま堂味」(770円)、研究所が開発した「焼うどん 究極の研究所味」(880円)に加え、それぞれに玉子がトッピングされた「天窓 伝統のだるま堂味」(935円)、「天窓 究極の研究所味」(1045円)が用意されています。

今回選んだのは「天窓 伝統のだるま堂味」。前日にゆで、1日冷蔵庫で寝かして水分を飛ばし、乾かしているというこだわりの乾麺を使用。地元の特産・若松潮風キャベツや豚バラ、タマネギが入った焼うどんはあっさりとしたシンプルなソース味。魚粉が効いた和風の懐かしい味わいです。だるま堂の店舗では白いお皿で長年提供されていたことを受け、井筒屋店でも「伝統のだるま堂味」は白いお皿で提供されています。

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一方、「焼うどん 究極の研究所味」は小倉焼うどん研究所が試行錯誤を重ね、開発したもので、生麺を使用。濃いめのしっかりとした味わいながらも少し甘めとなっています。「一般的に焼うどんと聞いてイメージする味はこちら」とのこと。研究所バージョンの天窓は熱々のスキレットで提供されるので、そちらもぜひ食べてみてくださいね。

「だるま堂味」「研究所味」のどちらを選ぶか迷うところですが、だるま堂本来の味を楽しみたい人にはまず「だるま堂味」に挑戦してもらいたいところ。一緒に来た人とシェアして食べ比べる人や、1人で両方を注文して食べていたという人もいたそうです。

ご当地グルメも登場予定

焼うどん単品だけでなく、北九州の多彩なご当地グルメが満喫できる定食メニューも用意。

取材日はオープンしたばかりとあって、焼うどんとぬか炊きがセットになった「小倉日記」(1408~1683円、選ぶ焼うどんの種類によって変動)のみでしたが、今後は「ちゃんら~」「八幡餃子」「戸畑ちゃんぽん」「ぺったん若松焼き」といった各地の味が楽しめる「門司日記」「八幡日記」「戸畑日記」「若松日記」も登場予定とのことです。

「あちこち移動せずとも小倉で各地のご当地の味を知ってもらいたい」という思いから、ちゃんら~のスープは門司港の「二代目清美食堂」から、八幡餃子は八幡西区黒崎の「本店鉄なべ」から仕入れるなどするようにしていると言います。

ソフトクリームなど喫茶メニューも充実

また、以前この場所にあったお店が甘味などの喫茶メニューも提供していたことから、ソフトクリームやクリームソーダ、コーラフロート、コーヒーフロートといったデザートメニューも用意。

出典:リビングふくおか・北九州Web

北海道生乳を使用したさっぱりした味わいのソフトクリームは、焼うどんとの相性もバッチリです。コーヒーや紅茶、レモンスカッシュ、メロンソーダといったソフトドリンクも充実。午後のティータイムを過ごすのも良さそうですね。

そのほか、ビールや日本酒、焼酎も用意されています。

北九州の魅力を発信するアンテナスポットのような存在に

出典:リビングふくおか・北九州Web

お店の入り口には、鳥町食道街時代の店内に飾られていた先代の頃の看板やヘラは奇跡的に無事だったと言い、井筒屋店の入り口に飾られています。

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また、焼うどんの食品サンプルはかつて鳥町食道街にあった「赤ちゃん食堂」から引き継いだものだそう。

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「だるま堂のオーナーである初代店主の親族の方と、だるま堂の継承について話をしたのが、実はこの場所にあった『花ごよみ』だった。だるま堂を引き継ぐきっかけになった場所で、だるま堂を復活させることができたことに不思議な縁を感じている」と話すのは、3代目店主・竹中康二さん。

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「北九州を代表する食文化の一つである焼うどんはもちろん、それ以外にもたくさんある北九州のご当地グルメを通して、北九州の魅力を発信できるアンテナスポットのような存在になることによって、北九州観光の推進の一助になれれば。だるま堂に来てよかったと井筒屋のお客さんだけでなく、観光客の人にも思ってもらえるようなお店にしていきたい」とのこと。

「火災後『頑張ってね』と声をかけられることが多く、思っている以上にだるま堂が認知されていたんだと実感した。鳥町食道街にはだるま堂がないと…と言ってくれる人も多いので、その声に応え、いずれは必ず鳥町食道街でお店を再開したい。あの場所で焼き続ける、それが先代との約束だと思っているので…」と話してくれました。

だるま堂 井筒屋店

住所/北九州市小倉北区船場町1-1小倉井筒屋本館6階

営業時間/11:00〜19:00(OS18:30) ※井筒屋の休館日に準ずる

問い合わせ/TEL 093-522-2663

https://www.facebook.com/darumadoukokura

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