山北町 体育施設 来年3月完成 町産木材を95%使用 南足柄市・大井町・松田町・山北町・開成町

老朽化によって2017年に利用を中止、19年2月に解体された「旧山北体育館」。山北町はこのほど、跡地に建築する代替体育施設の概要を発表した。武道や軽スポーツと、集いを中心とした施設で、完成は来年3月の予定。

旧山北体育館の代替となる「体育施設」に関しては、広く町民の意見を募る目的で、2019年度に山北町体育施設建設検討委員会を設立。町の担当者によると「バスケットボールやバレーボールができる体育館の案も出されたが、委員会で旧体育館と同様の武道場を中心とした施設にする方針が決定された」という。翌年度に建設基本計画を策定、22年度に基本設計を策定した。完成は25年3月。工事に伴い、現在の臨時駐車場は6月で閉鎖される予定。

新施設の設計コンセプトは「スポーツを楽しみ、コミュニティを深め、ウェルネスを創造」。武道と軽スポーツを中心とした集いの施設になる。

建物は木造平屋建てで、敷地面積は1079・04平方メートル、延べ床面積498・33平方メートル。50畳敷の競技エリアを中心に14・5メートル四方の「武道場」のほかに、移動間仕切りで区切られた24人規模の「ミーティング室」、「ダンス・体操室」(ともに52・99平方メートル)、トイレ、更衣室、事務室などが設置される。駐車場に面して防災倉庫も設けられ、災害時の防災拠点としての役割もある。

また、県産材を50%以上使用するなど一定の条件を満たすことで、木工事費の半額が補助される林野庁の制度を活用。木造1階平屋建てにし、約95パーセントを町産材、残りの5パーセントも県西産財を使用する。

同町担当者は「地産地消にこだわり、町産材を極力使用した。山北らしい木のぬくもりが感じられる造りになっている。長期にわたり地域コミュニティの中心となる施設にしていきたい」と話している。

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