「ヤーレ」と呼ばれ親しまれる伝統行事 子どもたちが“田植舞”を披露 五穀豊穣の祈りが5年ぶりに【山形発】

庄内地方では2024年の田植えが始まっている。こうした中、山形・鶴岡市の神社では伝統のお田植え祭が行われ、巫女(みこ)に扮(ふん)した子どもたちが5年ぶりに「舞」を奉納し、五穀豊穣(ほうじょう)を祈願した。

明治から伝わる伝統行事「田植舞」

奈良時代の716年の創建と伝えられ、食物の神様「保食大神(うけもちのおおかみ)」を主神として祭る鶴岡市の三瀬気比神社では、毎年、田植えの時期にあたる5月8日にお田植え祭を行っている。

祭りの見せ場は、早乙女役の地元の豊浦小学校の子どもたち10人が、五穀豊穣を祈願するために奉納する「田植舞」。

三瀬気比神社の田植舞は、1876年(明治9)に奈良・春日大社の社司(しゃし)が伝えたもので、子どもたちは約1週間練習して8日の本番に臨んだ。

楽人が奏じる「田植歌」の歌詞から、地元の人たちからは「ヤーレ」と呼ばれ親しまれる伝統行事だが、新型コロナの影響から舞の見合わせが続き、実に5年ぶりの奉納となった。

「田植舞」を舞った児童は、「細かい所が難しかった」、「舞の右左がよくわからなかったけど、本番はちゃんとできて良かった」などと話した。

神社では6月15日に「虫送り」の神事が行われ、庄内地方は本格的な夏に向かう。

(さくらんぼテレビ)

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