旭丘高校 阿武剋関に化粧まわし贈呈 同校出身、新十両に昇進 小田原市・箱根町・湯河原町・真鶴町

小田原城などが描かれた化粧まわしと明荷=旭丘高校(左から)阿武松親方、阿武剋関、水野理事長・学校長、岸田相撲部監督

新名学園旭丘高等学校(水野浩理事長・学校長/小田原市)で5月7日、同校相撲部出身で大相撲五月場所の番付編成会議で新十両昇進が決まった阿武剋(おうのかつ)関(24・阿武松部屋)の化粧まわし贈呈式が行われた。

モンゴル出身の阿武剋関は、15歳で同校留学第1期生として来日。高校から相撲を始め、インターハイで準優勝するなど力をつけ、卒業後は日本体育大学へ。4年時に全国学生相撲選手権で学生横綱に輝いた。

初土俵は23年の十一月場所。幕下十五枚目格付け出しで臨み5勝2敗の成績を残した。その後、今年の一月場所と三月場所でも勝ち越し、5月12日に始まる五月場所で新十両昇進を果たした。

同校相撲部はこれまで角界に4人を送ってきたが、新十両昇進は初。そこで阿武剋関の前途を祝し、同校と今年4月に創設された相撲部と卒業生力士を応援する後援会「こゆるぎの地より力士を育てる会」が、化粧まわしと明荷(あけに)を贈ることにした。

化粧まわしの青色は、相模湾と故郷・モンゴルの空をイメージ。また小田原のシンボルである小田原城と市の花ウメ、同校城内キャンパスが描かれている。水野理事長・学校長は「強くたくましく、しぶとくなるように願いを込めた。一に精進、二に精進。さらに上を目指して」と激励。同校相撲部の岸田光弘監督は「妥協しない子。同じ負け方をせず、次に生かして大きな目標を超えていこうとする力を持っている。(新十両に)上がって母校に帰って来た阿武剋を褒めたい」と顔をほころばせた。

化粧まわしを前に阿武剋関は「皆さんに支えてもらっていることを意識し頑張る。第二の出身地、小田原を全国に広められる力士に」と意気込む。師匠の阿武松親方は「力を出し切れば優勝も全然あると思う。早く幕内に上がれるようサポートしたい」と話した。

贈呈式には、地域の支援者や生徒ら約150人が集まり新十両昇進を祝った。

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