みんなが目を背ける「負の追加時間力」ってもう名前から怖いよね?!の巻/倉井史也のJリーグ

[写真:©︎J.LEAGUE]

先週は「正の追加時間力」のこと書いたじゃないですか。後半アディショナルタイムにどれだけ得点できるかという粘りの力の話。でもって当然ながら「負の追加時間力」ってあると思うんです。かなりみんなが目を背けがちな。だって、マジで「負」ですからね。この後半アディショナルタイムに失点するって「負け」に直結しますからね。

で、前回と同じように各シーズンでどこが一番「負の追加時間力」があったかってのをまず調べてみましょう。

・2010年 負の追加時間力7点(浦和)
・2011年 負の追加時間力6点(新潟)
・2012年 負の追加時間力8点(G大阪)
・2013年 負の追加時間力7点(鹿島)
・2014年 負の追加時間力5点(浦和、清水)
・2015年 負の追加時間力4点(柏、松本、清水)
・2016年 負の追加時間力6点(FC東京、湘南)
・2017年 負の追加時間力7点(仙台)
・2018年 負の追加時間力5点(神戸)
・2019年 負の追加時間力6点(鳥栖)
・2020年 負の追加時間力7点(横浜FC)
・2021年 負の追加時間力5点(仙台、湘南)
・2022年 負の追加時間力9点(清水)
・2023年 負の追加時間力7点(札幌、FC東京)

この後半アディショナルタイムの失点数って最終順位とどう関連しているのでしょうか。これ、密着に関係している気がします。

・2010年 浦和(10位)
・2011年 新潟(14位)
・2012年 G大阪(17位)※
・2013年 鹿島(5位)
・2014年 浦和(2位)、清水(15位)
・2015年 柏(10位)、松本(16位)※、清水(17位)※
・2016年 FC東京(9位)、湘南(17位)※
・2017年 仙台(12位)
・2018年 神戸(10位)
・2019年 鳥栖(15位)
・2020年 横浜FC(15位)
・2021年 仙台(19位)※、湘南(16位)
・2022年 清水(17位)※
・2023年 札幌(12位)、FC東京(11位)

お分かりですね。※印がついているチームは降格してるんです。そんななかで2014年の浦和、アンタすごいよ。だって後半アディショナルタイムに5失点もしてて2位ってどういうこと? この年、勝点1足りなくてG大阪に優勝をさらわれちゃったんですよ。

で、そんな浦和よりすごいチーム、見つけました。なんと去年の札幌、「正の追加時間力」でも「負の追加時間力」でもトップなんです。これってもう「追加時間」チャンピオンって言っていいんじゃね? 見てるほうは本当に最後の最後までハラハラしてたでしょうけどね〜。

ちなみに2024年、12節を終えた時点で「正の追加時間力」トップは3点で東京V、「負の追加時間力」トップは3点で、札幌、東京V、鳥栖が並んでますぞ。

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