赤信号を熊本市電が“信号無視” 九州運輸局が「インシデント」に認定 熊本市電のインシデント事案が相次ぐ

熊本市交通局は、5月2日に熊本市電が信号無視をして電停を出発したと明らかにした。
九州運輸局は事故が起こる可能性がある「インシデント」と認定し、熊本市電によるインシデント事案は2024年に入って4件目だ。

赤信号なのに熊本市電が電停出発

熊本市交通局によると、5月2日午前6時半ごろ、上熊本電停で2両編成の市電が赤信号にもかかわらず、電停を出発したということだ。

赤信号だったため、連動するポイントの切り替えが行われておらず、市電が次の電停ではなく車庫へと向かい、運転士が気づき停車した。
市電には、乗客乗員の計6人がいたが、けがはないということだ。

熊本市交通局は5月8日に会見を開き「深くおわび申し上げます」と陳謝した。

営業所側の信号切り替え忘れも

市交通局によると、出発時間の1分前に無線で運転士と営業所が出発のやりとりをしていたが、営業所側が信号の切り替えを忘れていたという。

市交通局の聞き取りに対し、信号無視した運転士は「出発時刻だったので青信号だと思い込んで進んでしまった」と話している。

九州運輸局は、市電が向かった車庫には、次の出発待ちをしていた別の市電が止まっていたことから、事故が起こる可能性がある「インシデント」と認定した。

熊本市電によるインシデント事案は2024年に入って4件目で、市交通局は5月中に第三者による検証委員会を立ち上げ、再発防止に取り組むとしている。

(テレビ熊本)

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