岸田首相 金正恩総書記と「トップ同士率直に話し合う関係構築が重要」

岸田首相は11日、都内で開かれた拉致被害者全員の一括帰国を求める集会に出席し、「日朝首脳会談の実現に向けて働きかけを一層強める」と強調した。

岸田首相は日朝間の関係について、「一瞬たりとも無駄にせず、今こそ大胆に現状を変えていかなければならない」と述べた。そのために「日本が主体的に動き、これまで日朝の間に長年存在してきた相互不信の殻を破る必要がある」との認識を示した。

さらに「諸懸案の解決という決して容易ではない課題に取り組むために、トップ同士が腹を割って、率直に話し合えるような関係をまず構築していくことが極めて重要だ」とした上で、首相直轄のハイレベル協議を進めるべく、様々な働きかけを行っていることを明らかにし、金総書記との日朝首脳会談の早期実現に向けて働きかけを一層強める考えを強調した。

集会で、横田めぐみさんの母・早紀江さんは「40年が過ぎてしまいましたが、まだめぐみちゃんの様子も何にもわからない、どこでどうしているのかもわからないまま、帰りを待っています」と痛切な思いを語った。さらに金総書記に向けて「どうか心を変えてください、元気でいる皆さんを全部親の元にお返しください。心からお願いします、お返しください」と訴えた。

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