ぶいすぽっ!「千燈ゆうひ」に注目したい理由 『LoL』界に現れたVTuberの超新星

次世代Virtual e-Sportsプロジェクト・ぶいすぽっ!の新メンバーとして、5月2日にデビューした千燈ゆうひさん。

キャラクターデザインは、ホロライブ所属の大空スバルさんを生み出したことでも知られるVTuber兼イラストレーターのしぐれういさんということもあって、デビュー前から注目を集めていました。

一方、千燈ゆうひさんには別の方面からも注目が。

それは『League of Legends(LoL)』プレイヤーであるということ!

世界では高い人気を誇るタイトルでありながら、日本では苦戦してきた『LoL』だけに、千燈ゆうひさんのガチっぷりには驚きの声が上がりました(特に筆者の中で)

この記事では『LoL』プレイヤーの視点から、千燈ゆうひさんのデビューからこれまでを振り返ります。

FPS配信中心のぶいすぽっ!からデビューした、千燈ゆうひさん

千燈ゆうひさんのデビューが発表されたのは4月30日。

実はこの時点で公開されていたしぐれういさんのイラストから、彼女が『LoL』プレイヤーであることは示唆されていました。

まず、千燈ゆうひさんの前に置かれている赤/青の豚(牛かも)のフィギュア。

そして『LoL』に代表されるジャンル・MOBAのような武器や並び方に、ざわつくプレイヤーたち。

ぶいすぽっ!はFPSを活動の中心に据えることを想定してか、メインビジュアルに銃を携えたイラストを採用しており、そこに別のジャンルのゲームのイラストが登場。

あのぶいすぽっ!が、国内人気がイマイチ伸び悩んでいる『LoL』を新人VTuberのキービジュアルに据えるとは、なかなか驚きの事態です。

千燈ゆうひ、デビュー前から渋い選択で『LoL』プレイヤーをざわつかせる

結局、デビュー前の投稿から『LoL』が好きと明かされた(少なくともイラストの時点で『LoL』ファンはそう確信していました)千燈ゆうひさん。

そして、驚愕はさらに続きました。

千燈ゆうひさんが用意していた自己紹介動画には、『LoL』のプレイも収録されていました。そこで千燈ゆうひさんが使用していたキャラクターはボリベア。なんとボリベアです(伝われ)。

『LoL』には160体以上のチャンピオンと呼ばれる操作キャラクターが存在します。そんな中でも、ボリベアはかなり地味な部類と言って良いキャラクターなのです。

派手な移動スキルや範囲攻撃があるわけでもない、走り回ってかじって殴りつけるだけの熊、ボリベア──実際、自己紹介動画でも飛びかかって殴りつけてるだけです。

リーシンやカジックスにイブリンといった派手で人目を引くキャラクターではなく、ボリベアは試合を堅実に運び、味方の活躍する土台をつくる渋いキャラクターなのです。

そんなキャラクターを選ぶのは、自分が活躍する楽しさだけでなくチームを勝利に導く喜びを知っているプレイヤーだけ。配信デビューの日を、多くの『LoL』プレイヤーが注目しました。

古強者であることが明らかにされたデビュー配信!

そうして迎えたデビュー配信。

千燈ゆうひさんは、プロフィール帳のテンプレートを使いながら自己紹介。その中でも自身の『LoL』歴に触れています。

自己紹介によると、千燈ゆうひさんが『LoL』を始めたのはチャンピオンのザイラが登場した頃。2012年7月と、実に約12年前のことになります。

『LoL』が日本でサーバーを開設し、サービスを正式に始めたのは2017年。日本サーバーが開設する前は、多くの『LoL』プレイヤーが北アメリカサーバーに接続してプレイしていました。

千燈ゆうひさんも、日本から北アメリカサーバーに接続し、150ping(0.15秒)前後の、まるで水中を泳ぐかのようなラグが日常的な状況で、英語を使いながらプレイしていたことになります。

『LoL』頻度控えめなライブ配信と対照的なSNS運用

デビュー以降、千燈ゆうひさんは積極的に活動を展開。

ライブ配信でも雑談や、シミュレーションゲーム『Supermarket Simulator』に混じって『LoL』を採用。もしかしたら、『LoL』の頻度は控えているのかもしれません……。視聴者想いですね。

一方、Xでは『LoL』が好きな本当の自分を抑えきれない様子。

現在開催中の『LoL』の世界大会「Mid-Season Invitational 2024(MSI)」での選手たちの活躍に、大興奮して呪文のような文章を投稿しています。

その投稿には続けて「わからん人にはわからんツイートしてすみません」と謝罪した千燈ゆうひさん(外部リンク)。

この投稿に、筆者は涙しました。例えば、『Apex Legends』や『VALORANT』の配信者が自分がプレイしているゲームの大会についての投稿で頭を下げるでしょうか……? 真の『LoL』ガチ勢ならではの仕草といえるでしょう。

長年の雌伏の時を過ごしてきた『LoL』プレイヤー・千燈ゆうひさんのメンタリティがあらわれています。

配信イベント「League of Legends The k4sen」などで、2023年末から徐々に配信シーンで存在感を増しつつある『LoL』。

千燈ゆうひさんのデビュー、そして今後の活躍は、国内『LoL』シーンの明日を占うものになる! かもしれません。

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