「僕はエドゥが…」守護神が“掛け違い”からの失点を反省。マリノスのサッカーには強い自信「チャンピオンに相応しい」【ACL決勝】

横浜F・マリノスは5月11日、チャンピオンズリーグの決勝・第1レグで、UAEの強敵アル・アインとホームで対戦。開始13分で先制を許すも、粘り強く反撃を続けるなか、72分に植中朝日、86分に渡辺皓太がゴールを奪い、2-1の逆転勝利で先勝した。

序盤の失点は隙を突かれてのものだった。右サイドで突破を図ったソフィアン・ラヒミに、エドゥアルドが素早く身体を寄せ、マイボールにしたと思われたが、その後の対応を巡って一瞬、守護神のポープ・ウィリアムとお見合いする形に。

その間に一気にスピードを上げたラヒミに、ペナルティエリア内に侵入され、シュートを浴びるも、ポープが何とかセーブ。しかし、そのこぼれ球をモハンメド・アルバルーシに押し込まれてしまった。

ポープは試合後、まず「本当に仲間に助けられたというか、すごく頼もしかったです」と仲間への感謝を口にしたうえで、失点の場面をこう振り返った。

「エドゥは僕に出てきてほしくて、僕はエドゥが先に身体が入っていたので、エドゥに任せて、自分はサポートに入ろうとしていたところだったので、コミュニケーションミスというか。まあ1個防いだので、何とかなるかなと思ったんですけど...。

ああいう1つのお互いの判断ミスじゃないですけど、掛け違いみたいなもので、やっぱりこういうはゲーム難しくなってしまいます。何とか前の選手が取り返してくれて、ポジティブな空気で第2戦を迎えられるので、そこは本当に助けられました。頼もしかったですね」

【動画】「あっ!」GKとCBの一瞬のお見合いから浴びた先制点
ビハインドを負ったものの、決して流れは引き渡さず。その裏には「このまま行けば、(点を)取れるぞっていうポジティブな声掛け」がチーム全体にあったようだ。

「監督からも『自分たちはこのまま続けるだけだ』と話がありました。自分たちがチャンピオンに相応しいサッカーをしていると思うし、そこは自信を持ってこのまま続けていこうって話があったので、すごくポジティブに戦えました。クオリティのある選手たちが前に揃っているので、1(失点のまま)で進んでいけば必ず取ってくれると僕も信じていたので、しっかり勝ち切れたのは、チームとしてもすごく大きいです」

ノックアウトステージに入ってからの3試合は、いずれも先にアウェーで戦い、ホームで決着をつけるパターンだった。だた、この決勝は横浜で戦ったうえでUAEに乗り込む。その点に関して尋ねると、率直な心境をこう明かしてくれた。

「自分自身も経験したことがないので、やってみてどうかなっていうのが正直なところです。第1戦のことはありますけど、やっぱりトータルで勝たなきゃ意味ないですし...0-0の気持ちでスタートできればなと考えています」

およそ5万人のマリノスサポーターが詰めかけた第1レグから一転、現地時間5月25日の第2レグは大アウェーが予想される。中東特有の暑さとの戦いもある。

未知の部分が少なくないが、頼れる29歳の守護神はいつも通り自分を信じて、悲願のアジア制覇に導けるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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