中国初、惑星間シンチレーション監視専用望遠鏡が完成

中国初、惑星間シンチレーション監視専用望遠鏡が完成

惑星間シンチレーション(IPS)監視望遠鏡のサブアンテナ。(資料写真、北京=新華社配信)

 【新華社北京5月13日】中国科学院国家空間科学センターが建設を主導した惑星間シンチレーション(IPS)監視望遠鏡が10日、プロセス試験に合格した。中国初の惑星間シンチレーション監視専用の望遠鏡として、惑星間空間の天気の日常モニタリングを効率的に行い、国内外の宇宙天気予報に質の高い観測データを提供する。

 惑星間シンチレーションとは、銀河系の外にあるコンパクト天体から放射された電波が惑星間空間を通過する際、太陽風の乱流の不規則構造によって散乱し、最終的に放射束のランダムな起伏が形成される現象を指す。この現象は太陽風におけるラジオブイのようなもので、惑星間空間における太陽嵐の擾乱(じょうらん)・伝播プロセスの監視に用いることができる。

中国初、惑星間シンチレーション監視専用望遠鏡が完成

惑星間シンチレーション(IPS)監視望遠鏡のメインアンテナ。(資料写真、北京=新華社配信)

 同望遠鏡は国家重要科学技術インフラ「宇宙環境の地上基地総合モニタリングネットワーク」(子午プロジェクト2期)における重要設備の一つで、チップレベルからシステムレベルに至るまで、開発の全面的な国産化を実現。測定感度は世界トップレベルに達している。(記者/劉懿徳、張泉、王春燕)

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