盛岡駅前にアート空間 もりおか静眠堂医院がギャラリー

盛岡駅前にオープンしたギャラリー夢林。夢林庵の画号で制作する桜井末男さん(左)は「これからも描き続けたい」と意欲を新たにする。右は次男の裕さん

 盛岡市盛岡駅前通のもりおか静眠堂医院(桜井伴子院長)は8日、医院が入るビル1階にギャラリー夢林(むりん)をオープンした。地域医療に長年貢献した医師で画家の桜井末男さん(99)=住田町上有住=の個展を開催し、多彩な作品を紹介。盛岡駅前で新たなアートの風を吹き込む。

 白い壁に人物画や図案などカラフルな20点が並ぶ。ユーモラスな「角ばった顔の男」や、郷愁を誘う「旅人と馬」など、夢林庵の画号で絵を描き続ける末男さんの作風は多様だ。

 末男さんは大船渡市三陸町の漁家の七男として生まれた。県工業学校(現・盛岡工高)、盛岡高等工業学校(現・岩手大工学部)、岩手医学専門学校予科を経て第1期生として岩手医大に入学。卒業後は1954年から住田町の桜井医院を継承した。2017年の閉院まで、地域医療に尽力した。オーナーの伴子さん(68)の義父にあたる。

 個展は29日まで。ギャラリー夢林は日、月、火曜の午後2時から同5時まで。それ以外も要望により開廊する。入場無料。問い合わせは、もりおか静眠堂医院(019.604.3377、メールinfo@seimindo.net)へ。

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