ずさんな管理で水道水から基準値を超える「六価クロム化合物」 秋田・由利本荘市が職員24人を懲戒処分

秋田朝日放送

水道水から基準値を超える六価クロム化合物が検出された問題で、秋田県由利本荘市の職員24人が懲戒処分となりました。この水は飲料水としても使われていて体の不調を訴える住民もいるということです。

14日の市議会で水道水を巡るずさんな管理を謝罪した由利本荘市。東由利の大台集落に飲料水を供給する施設の水道水から基準値の0.02ミリグラムを超える最大で0.029ミリグラムの六価クロム化合物が検出されました。

2020年度以降は毎年度基準値を超えていましたが、再検査で下回ったことから特段の対応はしていませんでした。しかし、再検査は水道課の担当者1人の判断で検体を希釈して行っていました。

不適切な検査の実態が発覚したのは2024年2月でしたが市長などに報告があったのは2カ月後でその間も集落への水の供給は続いていたということです。

市は正確な情報伝達がされなかったことや職員の責任感の欠如が対応の遅れを招いたとし不適切な水質検査をしていた水道課の39歳の職員を停職6カ月としたほか、合わせて24人の職員を懲戒処分としました。

六価クロム化合物はメッキや塗料として使われ発がん性があるとされていて4月以降、現在も給水車を出しています。

問題の施設から給水を受けていた住民は26人で、このうち10人が市による健康調査で疲れやすさやめまいといった症状を訴えているということです。

市は化合物が検出された原因を調べるため供給施設のため池の水質や土壌の調査を進めているということです。

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