【F1】〝空力の魔術師〟ブロードハースト氏 アルピーヌ入団で激震「レッドブルの崩壊」

マイケル・ブロードハースト氏の入団が決まったアルピーヌのマシン(ロイター)

F1レッドブルの空力部門リーダーとしてらつ腕を振るったマイケル・ブロードハースト氏が7月にアルピーヌへ入団することが決まり、波紋が広がっている。

ブロードハースト氏は、レッドブルの空力部門を統率して常勝軍団をけん引。約5か月前に退団した。その後は休暇に入っていたが、ライバルチームのアルピーヌで早くもF1の現場に復帰することが決まった。

レッドブルでは〝天才マシンデザイナー〟のエイドリアン・ニューウェイ氏が2025年第1四半期での退団を発表したばかりで、幹部の退団が相次ぐとの懸念が高まっている。今回はすでに退団が決まっていたケースではあるが、〝空力の魔術師〟として実質的にレッドブルの技術部門の大黒柱だったブロードハースト氏が電撃移籍となれば、アルピーヌの戦力アップは必至。そのためF1界では激震が走っている。

オーストラリアメディア「ディスイズフォーミュラ1」は「かつて圧倒的な強さを誇ったレッドブル・レーシングは、中堅チームへの転落を示唆する課題に直面している。空力リーダーのマイケル・ブロードハーストや、伝説のデザイナー、エイドリアン・ニューウェイなど、最近の退団劇により、チーム内の安定性に懸念が生じている。クリスチャン・ホーナー代表はこれらの退団の影響を軽視しているが、主要人物の喪失はチームのパフォーマンスに支障をきたす可能性がある」と王者の今後を不安視した。

海外ファンの間でもこの件は話題になっており、SNS上では「彼は複数のF1チームで十数年の経験を持っている」「マイケルは素晴らしいエンジニアで、とても素敵でクールだ」「レッドブルの崩壊」「何かがおかしいよ、この頃のレッドブル」と懸念の声が続出している。

常勝軍団の幹部が各チームへと分散し、2026年の規則改定へ向けてF1戦国絵巻が展開されそうだ。

© 株式会社東京スポーツ新聞社