福島駅東口再開発、コンベンション案「合意」 多様な使い方評価

 福島市のJR福島駅東口の再開発事業を巡り、駅周辺のまちづくりを議論するため市が設置した検討会は14日、公共エリアに整備するのはコンベンションホールとする見直し案で合意した。市は今後、検討会から提出される見直し案を参考に、再開発事業の見直し計画の方針を決める。市は6月にも、見直し計画の方針を市議会に示す見通し。

 資材高騰などを受け、市と福島駅東口地区市街地再開発組合は当初の計画を変更し、公共エリアについて「劇場ホール」または「コンベンションホール」のいずれかを単独で設ける案に縮小した。これを受け、検討会は二つの案について議論を重ねてきた。

 14日に開かれた第4回会合で、検討会は見直し案に盛り込むコンベンションホール案について「多様な使い方ができ、ホールが1階に設置されることでまちに開かれている点などが優れている」と選定の理由を明かした。また、民間エリアも含めた再開発事業について委員から意見を集約し、持続可能な集客施設を目指すことなどを盛り込んだ。

 委員長を務める東北芸術工科大基盤教育研究センターの小林敬一教授は会合後、「街づくりにどうつなげるかについて、長期的な展望を示したつもりだ。『にぎわい・文化・つながり』というコンセプトが、福島市の中心市街地全体に広がってほしい」と話した。

 再開発事業では、市と組合が公共エリアと民間エリアの2棟を建設する計画。当初予定していた民間エリアへのホテル誘致断念や、民間のテナント誘致が難航している状況を明らかにしている。

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