地蔵田で住民手植え 千厩・奥玉 園児も手伝い

協力して地蔵田の田植えに取り組む住民と奥玉保育園児ら

 郷土の伝説が残る一関市千厩町奥玉の円形の田んぼ・地蔵田で14日、田植えが行われた。住民による地蔵田伝承会(伊藤薫代表)らが地蔵院への秋の奉納に向け、五穀豊穣(ほうじょう)を願いながら手植えに汗を流した。

 地蔵田は約1アールで、近くにある地蔵院の奉納田。その昔、不作に見舞われた西国の信仰あつい兄弟が、お地蔵様のお告げで現地にたどり着き開いた。奉納米の苗をまたぐ失礼がないよう、中央から渦を巻き一筆書きのように植えるため円形になったと伝わる。圃場(ほじょう)整備で一時姿を消したが、同伝承会が2004年に現在地に復活させ、米作りと奉納を続けている。

© 岩手日日新聞社