ユーロビジョン2024 イスラエル抗議、カメラウーマンへの暴言など受け調査開始へ「ルールの精神を尊重せず残念」

欧州最大の国別対抗音楽祭「ユーロビジョン・ソング・コンテスト(ESC)」について、調査が開始されることが分かった。11日にスイス代表のネモが優勝。今年はガザでのハマスとの武力衝突からイスラエル出場停止を求める運動や、オランダ代表のヨースト・クラインが、ステージ裏で制作チームのカメラウーマンに暴言を吐いたとして決勝戦を前に失格となるなどのハプニングが発生していた。

これを受けて欧州放送連合(EBU)は、昨年の優勝国スウェーデンで開催されたESCの全面的な調査を行うとして、デイリー・ミラー紙に声明を発表した。

「マルメで開催されたユーロビジョン・ソング・コンテストでいくつかの代表団が、現場及び放送中にルールの精神を尊重しなかったことを残念に思います。何組かの代表団にはイベント開催中に私たちの注意を引いた問題について話しました」

「EBUの運営組織は代表団のトップを交え、マルモでのESCを見直し、ポジティブな前進を図り、その価値がすべての人に尊重されるよう努めてまいります。個々の件に関しては、運営組織である参加放送局の代表者で構成されたユーロビジョン・ソング・コンテスト・レファレンス・グループによって次回のミーティングで話し合いが行われる予定です」

今年のESCでは、アイルランド代表のバンビー・サグが、決勝戦前にコスチュームから「パレスチナに自由を」「停戦」といった言葉を取り除くよう言われ、その後TikTokで「私たちがユーロビジョンであり、EBUはユーロビジョンじゃない」と非難。一方、イスラエル代表のエデン・ゴランは歌詞、タイトルの変更を余儀なくされ、決勝戦中はブーイングも浴びていた。

またヨーストのコンテスト失格を受けて、オランダの放送局アヴロトロスが「彼はステージ裏を映されたくないと何度も言ったものの、それが尊重されずカメラを回され続けた」として、抗議の声明を発表。これに対し、EBUは「法的な手続きがとられる中、彼がコンテストを続けるのは適切ではない」と答えていた。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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