セブン増量フェアがローソンやファミマと違って「売り切れていない」と絶賛続出

セブン-イレブン公式サイトより

セブン-イレブンで5月15日まで行われている増量フェアが、大きな話題になっている。これまで、ライバルのローソンやファミリーマートも同様のキャンペーンを行っているが、他社とは次元の異なるキャンペーン内容だとして関心を集めることに成功している。そこで、セブンにキャンペーンの意図や狙いを聞いた。

セブン-イレブンでは5月8日から15日まで、一部人気商品について「お値段そのまま増量フェア」を開催している。その内容は、「鮭と和風ツナマヨネーズ」の2個セットおむすびに昆布おむすびを追加したり、「ミックスサンド」や「ツナ&たまごサンド」にたまごサンドを1組追加する、といった具合に、ボリュームを大幅にアップさせており、インパクトは大きい。さらに、「とろ生食感リーズケーキ」や「北海道十勝産小豆使用よもぎ香る草もち」に至っては、それぞれ1個入りを値段そのままで2個入りに変更。つまり100%増量である。

これまで、競合のローソンやファミリーマートでは何度か増量キャンペーンを行っているが、セブンは同様のキャンペーンとは無縁に見えていた。むしろ、「いつの間にか内容量が減っている」「弁当が上げ底になっている」など、“ステルス値上げ”が話題になることが多かった。そんななかで、ライバルたちよりもインパクトのある増量キャンペーンを行い、話題をさらっている。

そこでBusiness Journal編集部は、セブン広報に今回のキャンペーンを行うに至った経緯や狙いについて話を聞いた。

――現在行われている増量キャンペーンが非常に大きな反響となっています。キャンペーン導入の経緯や狙いをお教えください。

セブン広報「国内セブン-イレブン1号店のオープンから、この5月で50年という節目を迎えるにあたり、お客様への感謝の気持ちを込めて、今回のキャンペーンを実施することになりました」

――ローソンやファミリーマートがすでに何度か増量キャンペーンを行っていますが、意識されているところはあるのでしょうか。

セブン広報「お客様から大きな反響があったことは存じております」

――増量の対象商品は、HPにある15品目でしょうか。

セブン広報「9品目です(蕎麦、牛乳寒天が地域により規格が異なるため)」

――「なくなり次第終了」ということですが、かなり十分な量を用意されているのでしょうか。

セブン広報「お客様にお買い求めいただけるよう、量は十分に用意していますが、店舗により売り切れる場合もございます」

――ローソンなどではキャンペーン対象商品がすぐに売り切れて、入手できないという声が多かったなか、貴社の場合は物量が多く、どの店舗でも売り切れが少ないと評価する声が多いようです。各店舗で対象商品は普段より多く入荷されているということでしょうか。

また、十分な商品数の反面、売れ残ったらどうするのか、という懸念もあります。すべて廃棄されてしまうのか、フランチャイズ店が買い取ることになるのか、と疑問の声がありますが、いかがでしょうか。

セブン広報「お客様のニーズや売れ行きに合わせて、各店舗にて発注いただいています」

――入荷量や入荷時間など、消費者の立場からするととても購入しやすいとの声がありますが、それは競合他社に比べて工場が多いから成せる業といえるでしょうか。

セブン広報「セブン-イレブンのオリジナルフレッシュフードは、全国172の工場で作っていただいています。そのうち、156工場がセブン-イレブンの商品だけを作っていただいています」

――評判がいいものの、キャンペーンが実施されていることがあまりよく知られていないのではないか、との声もあります。今回はあまり宣伝に注力されなかったのでしょうか。

セブン広報「テレビCM、SNSや自社HP、店頭の販促物などで告知を行っておりました」

業界最大手のセブンが、ローソンやファミマの“後追い”ともいえる増量キャンペーンを行ったわけだが、やはり同じことをやるのではなく、規模もインパクトもライバルを上回るレベルだったといえる。ローソンやファミマはキャンペーンを行った際に、大きく売り上げを伸ばした。今回のキャンペーンで、セブンが両社を再び突き放すのか、結果にも注目したい。

(文=Business Journal編集部)

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