三条市一家心中未遂事件 73歳被告に懲役14年求刑 争点は「責任能力の有無」【新潟】

三条市一家心中未遂事件

2023年3月、三条市で息子を殺害し、妻も刺して一家心中を図った男の裁判員裁判で、検察は被告に対し懲役14年を求刑しました。

起訴状などによりますと、阿久津正美被告(73)は、去年3月、自宅で次男の胸などを包丁で複数回刺して殺害し、さらに妻も刺して殺害しようとした殺人と殺人未遂の罪に問われています。
自宅からは「迷惑かけて申し訳ございません」などと書かれた遺書が見つかっていて、裁判の争点は「責任能力の有無」でした。

15日の公判で検察側は「遺書を作成し、犯行前日に定期預金を解約するなど、被告人には物事の善悪を判断し自らの行動を制御する能力がいずれもあり、完全責任能力が認められる」として、懲役14年を求刑。一方、弁護側は「精神障害の影響で一家心中以外の選択肢が思い浮かばず、元々の人格に基づく判断が残っていなかった」として、心神喪失により無罪を主張しました。
判決は20日に言い渡されます。

© 株式会社新潟テレビ21