SDGs×ブドウ栽培 働き手に優しい環境づくり 省力化に向けて導入したシステムとは?

SDGsへの取り組みです。青森市浪岡でブドウ栽培を始めた農園では、働き手にも優しい環境づくりがありました。

青森市浪岡にある「トゥルーバファーム青森」の農場では、ブドウの苗植えが始まりました。

【苗植え作業】
「すくすく成長するといいですね」

全国的にも希少な黒いシャインマスカット「富士の輝き」を含む7種類、100本のブドウの苗が植えられます。

実はこのブドウ。省力化実現に向けて導入したシステムで育てられていきます。

井戸から水をくみ上げ、このタンクに水を溜め込みます。その水が向かう先は…。

【トゥルーバファーム青森 貞森亨農場長】
「畑に水を送る作業をしてくれるポンプです」
「手前のこの下のボックス」
「スマートフォンで、遠隔で水やりの時間を設定したりとか、水を与える時間をコントロールできるような仕組みになっているので、その電気の仕組みがここに来ています」

天候や時期に応じてスマートフォンで時間を設定。

【トゥルーバファーム青森 貞森亨農場長】
「じゃあ時間になったので、畑に行ってみましょう」

「来てみると、今もう時間通り潅水(水を与えること)が始まっている状態です」

50メートルほどのホースに20センチ間隔で空いた穴。

1つの穴から1時間で1.6リットルがゆっくり注がれるということです。

さらに…。

【トゥルーバファーム青森 貞森亨農場長】
「潅水設備を上からつるして、下に落としていたのですけれど、冬になると雪の重みで引っ張られちゃって、設備が壊れちゃったりとかしたので」

その経験を踏まえて今回は、このホースを地中に埋めます。

【トゥルーバファーム青森 貞森亨農場長】
「潅水が地をはうような状態、かつ潅水の設備が干渉しないような状態で、青森にあった『根域制限栽培』というのはこの形です」

工夫はこれだけではありません。

【トゥルーバファーム青森 貞森亨農場長】
「ルートラップシートという水と空気を通すが根っこは外に逃がさないもの。根も呼吸ができますし、余計な水分は外に出てくれる」

「省力化」に取り組む理由にはこんな思いがありました。

【トゥルーバファーム青森 貞森亨農場長】
「農業というのはやっぱり重労働な部分が多い」
「なるべく技術だけに専念できるような環境をつくってやるというのが、働きやすい環境でもあるので、それがまあSDGsに貢献できているのか否か、挑戦できているのかというところは、一部なのかなというところではありますけれども」

「富士の輝き」は、2025年10月ごろの収穫になりそうだということです。

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