充実のEQ設定がスマホ、据え置き機でもできるゲーミングヘッドセット SteelSeries『Arctis Nova 5』発表会レポ

5月15日、SteelSeriesは東京・笹塚のeスポーツ施設「e-Create Space」にて新製品の発表会を開催した。この日発表された新製品は『Arctis Nova 5』、同社が手がける「Arctis」シリーズの新作ヘッドセットだ。

この日の発表会では、eスポーツキャスター・OooDaとタレント・伊織もえがMCとして登壇。つづいてSteel SeriesのJapan & Korea Regional Director・石井靖人氏がステージに登場すると、2016年からの「Arctis」シリーズの歩みを振り返りつつ、『Arctis Nova 5』および専用アプリを紹介した。

目玉はやはり、今回製品と同時に発表されたスマートフォン向けアプリ『Arctis Nova 5 専用アプリ』だろう。『Arctis Nova 5』はヘッドセット本体にオンボードメモリを内蔵しており、アプリを利用した際のイコライザー設定を保存することが可能になっている。また同アプリには標準で100以上のプリセットが含まれており、FPSゲームやスポーツゲームなど、それぞれにあわせたイコライジング設定をワンタップで切り替えることができる。

デバイスとの接続には付属のUSB Type-Cドングルを使用して2.4GHzの無線接続が可能なほか、Bluetooth 5.3での接続にも対応する。接続方法はボタンひとつで切り替えが可能なので、たとえば『PlayStation 5』と2.4GHz接続しながら、Bluetoothで接続したスマートフォンへ切り替えることもできる。

ひとしきり製品の紹介を終え、続いては製品のデモンストレーションに。eスポーツチーム・REIGNITE(リグナイト)に所属するプロ・すでたき選手と、ストリーマー・ゆふなに、MCの伊織もえを加えた3名で『Apex Legends』をプレイすることに。

わきあいあいと製品について話しながらプレイするのかと思いきや、試合が始まると3人とも“ガチ”な表情&ほぼ無言でプレイする3人。特にすでたきはすっかりプロの顔つきでプレイし、冷静な報告を繰り返し、あれよあれよというまにチャンピオンを獲得してしまった。試合中、「これって製品発表会だよね?」と思っていたところ、実況していたOooDaも同じことを思っていたようで「これって、本当にみんな喋ってないの……?」「超真剣じゃん!」とツッコミを入れる。どうやら不安になったのは自分だけではなかったようだ。

試合を終えた3人にOooDaがコメントを求めると、伊織もえは「軽かったのと、(ゲームの)効果音がすごい迫力でした」、ゆふなは「ヘッドセットの締め付けがほどよくて良いですね」と満足げな様子。すでたきは「今回、イコライザの設定を『Apex Legends』にしてみたんですけど、ゲーム内の足音や銃声などがハッキリ聴こえてきて、すごくやりやすかったです」とコメント。

つづけてPS5で『ストリートファイター6』をプレイしたゆふな&伊織もえのふたり。試合には伊織もえが勝利したものの、ゆふなは強力な攻撃である「ドライブインパクト」を例に、「(ドライブインパクト)を打たれたときに、音で反撃できることもある」と、プリセットの高い性能にあらためて感心している様子だった。

最後はスマートフォンでのプレイということで、『PUBGモバイル』のプロ選手たちが4名登場。ここではBLUE BEES.ESP所属のp1r選手&マーク選手、TEAM 2EZ所属のNack選手&ItsuQ選手らが2対2の特殊モード(カスタムマップ)で対戦を繰り広げた。試合後のトークでは、プリセットの出来の良さに驚いたり、軽さや着け心地などに感心したりと、さまざまな感想が。ここまでの3つのデモンストレーションを総合すると、軽量かつ高音質なところはもちろん、やはり「Arctis」シリーズの特長である充実したEQ設定が、魅力的なようだ。

ちなみに、実際に筆者も試遊台で『ストリートファイター6』のトレーニングモードでドライブインパクトの音を聞き比べてみたが、たしかにプリセットによって聞き取りやすさ・反応のしやすさが全く異なった。EQ設定次第で勝率が変わってしまうのでは、と思えるほどだ。

『Arctis Nova 5』の発売日は5月24日、参考価格は22,200円(税込)で、通常モデルのほかPlayStation向けの『Arctis Nova 5P』、Xbox Series S|X向けの『Arctis Nova 5X』の3種類が発売される。PS5/Xbox Series S|X。スマートフォンなど、いずれのゲーム機でも使用可能な本ヘッドセット、ぜひこの機会に購入を検討してほしい。

(取材・文=三沢光汰)

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