J初ゴール祝うはずが...パリ世代の川崎CB高井幸大は5失点大敗に沈痛「ありえないし、切り替えたい」

[J1第14節]鳥栖 5-2 川崎/5月15日/駅前不動産スタジアム

今季初のリーグ戦での連勝を狙った川崎はアウェーで鳥栖と対戦したが、2-5で完敗した。

この試合では、先日のU23アジアカップで、パリ五輪の出場権獲得に大きく貢献したCB高井幸大が先発に復帰。

すると192センチの19歳は、13分、瀬古樹の右からのCKにニアで頭で合わせ、強烈なゴールを決めてみせる。アカデミー出身で2022年に高校生ながらプロ契約して以降、これが嬉しいJリーグ初ゴール。チームも幸先の良いスタートを切った。

しかし、好事魔多し。その後、警戒していたはずの鳥栖のサイドからの攻撃と、裏へのボールに高井を含めてチームとして対処しきれずに次々に被弾。チームとしても個人としてもミスも重なって2節の磐田戦(ホーム/●4-5)に続く今季最多の5失点での敗戦となった。

「成長するしかないと思います」

試合後には沈痛な面持ちで、少ない言葉で試合を振り返る高井の姿があった。

【動画】鳥栖×川崎のハイライト
やはりCBとしての責任感だろう。「点を取れたのは良かったですが、勝利に貢献する得点をしたいです」とも語り、「5失点はありえないし、切り替えて頑張りたいです」と前を向いた。

もっともU23アジアカップでCBを組み、この日は対戦相手となった鳥栖の22歳DF木村誠二は「個人のプレーで言ったらあいつのほうが良かったかもしれないですし、やっぱりビルドアップが安定している。改めて良い選手だと感じました」とエールを送った。

その言葉通り、19歳のCBとしてポテンシャルは抜群だ。磐田戦に続く鳥栖戦の悔しさも胸に、さらなる成長に期待したい。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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