碓氷川で発見の化石「ヨウスコウカワイルカ」の新種と確認 群馬・安中市

群馬県安中市の碓氷川で見つかった「ヨウスコウカワイルカ」の化石が世界最古で新属新種であると、研究を行った県立自然史博物館が発表しました。

これまで見つかって来なかったアジアからの発掘であることから起源の解明が期待されます。

ヨウスコウカワイルカの頭の一部の化石は、1999年に安中市の碓氷川で、2012年に栃木県宇都宮市の鬼怒川でそれぞれ見つかりました。これらの化石は、現在生息する種と比べ一部の骨が小さいことなどより原始的な特徴が見られました。

アジア初となる化石のうち群馬で見つかったものは、地層がこれまでのものより100万年以上遡るいまから約1100万年前のものであったことから、世界最古で新属新種であるとの研究結果が2024年3月に論文に掲載されました。

実質的に絶滅したとされている「ヨウスコウカワイルカ」は、名前の通り中国の揚子江に分布するイルカですが、これまで北米やメキシコからしか化石は見つかっていませんでした。

自然史博物館では、「アジア起源説の解明につながるのではないか」と話しています。

新種の確認を記念して県立自然史博物館と栃木県立博物館では、これらの化石を5月18日から特別展示します。

© 群馬テレビ