木村拓哉『Believe』視聴率急落 計算外だった『VIVANT』パターンの落とし穴と“キムタクなしでも成立”の豪華キャスト

木村拓哉(C)ピンズバNEWS

木村拓哉(51)主演の連続ドラマ『Believe-君にかける橋-』(テレビ朝日系/木曜よる9時)の第4話が、5月16日に放送される。

9日放送の第3話の平均世帯視聴率が、前回から0.5ポイント減9.6%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)と1ケタに急落。また、配信サービス・TVerのお気に入りの登録数も、79.2万台(5月16日19時現在)と伸び悩んでいる状態だ。

同ドラマは、大手ゼネコン「帝和建設」の土木設計部長・狩山陸(木村)が、会社のために事件の罪をかぶって国立刑務所に服役するも、妻・玲子(天海祐希/56)ががんだと知り、脱獄を決意するヒューマンエンタメ。春ドラの中ではスタートが遅めだったため出遅れが響いたかと思いきや、違うところに急落の原因がありそうだ。

第3話の内容は以下。木村演じる陸は野口(濱田龍臣/23)の協力で、外部の医療機関へ運び込まれる。逃げ出すチャンスを待っていたが、計画を密かに見抜いていた刑務官・林一夫(上川隆也/59)が病室に。林に目的を問われ、陸が「温かい風呂につかりたいだけ」と答えると、なんと林は陸に上着とお金を渡し、逃走の手助けをした。

陸は野口の恋人・ユナ(本間日陽/24)の店に行き、電話だけ貸してほしいと頼む。ユナは朝までに出ていってくれればいいと帰っていき、陸は玲子に電話して、事件の原因をはっきりさせたいと告げるが、居場所を明かさない。電話を終え、店を出ようとすると、ユナの裏切りで警察が追ってきた。

警察から逃げた陸は、潜伏先を察した玲子と再会するが、ラストで警察が追ってきて、誰が味方なのか分からない展開が続いている。X(旧ツイッター)上では、《林は何らかの意図がある。秋澤弁護士(斎藤工/42)は寝返ったと見せかけて実は真実を探ってる? 》など、考察が盛り上がっているが、人間関係が込み入っているため、とまどっている声も多い。

■『VIVANT』パターンにはならず

「誰が味方か敵かを明らかにせず、最後のどんでん返しまで引っ張る、昨年7月期の大ヒット作『VIVANT』(TBS系)のパターンを狙ったのでしょうが、怪しいキャラが一気に出てきて、人物の相関関係が分かりにくい。謎の匂わせは、どこで何をどこまで見せるか微妙なさじ加減が必要なんですが、正直、本作は見せすぎたせいで、視聴者が混乱しているみたいですね」(ドラマライター/ヤマカワ)

話題の豪華キャストも、仇になっている部分があるようだ。

「天海、上川、斎藤、竹内涼真(31)など、共演陣が芸達者のうえにクセが強い。そのため、キムタクの存在感が吹き飛んでしまい、彼がいなくてもドラマが成立すんじゃないかと思うぐらい。そのうえ主人公の目的をはっきり見せていないので、ドラマ自体の求心力に欠けています。本当はキムタクがこれからどうなるのか、ドキドキしながら見てほしいんでしょうが、その狙い通りにいっていないんです」(前同)

テレビ朝日開局65周年記念作品とかなり力が入っているのだが、ちょっとずつのボタンの掛け違いが、今の状況を呼んでしまったようだ。

放送開始が4月25日と遅かったため、16日放送回ようやく第4話となる本作。 序盤戦が終わり、徐々に全体像が見えてくるはずだ。今後の怒涛の展開に期待したい。

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