メリル・ストリープ、名誉パルムドールを受賞 涙ながらに思い述べる 35年ぶりのカンヌ映画祭

女優メリル・ストリープ(74)が、カンヌ国際映画祭で名誉パルムドールを受賞した。14日開幕した国際映画祭のオープニング式典では、半世紀にわたるメリルのキャリアを振り返るクリップ映像が流され、その後登場したメリルに、フランス出身の女優ジュリエット・ビノシュ(60)からトロフィーが授与された。

ジュリエットは「あなたは、映画史に消えることのないあなたの場所を刻みました。あなたは国際的な宝です」「あなたの映画を観て感じることは、夢を実現しなければならない。私たちの夢、そしてそれを超えることを」「あなたは女性に対する私たちの見方を変えました」「映画界の女性に対する私たちの見方、そして私たちが自分自身に対して違った見方をする手助けをしてくれました」と、涙ながらにメリルを称賛していた。

メリルは受賞スピーチで、2023年のジュリエット主演作『ポトフ 美食家と料理人』を鑑賞した時のことを振り返り、「ベッドに行かなければなりませんでした。大泣きしましたから」と冗談交じりに語った後、涙を流しながら自身の長年のエージェントとヘアメイク・スタイリストに感謝の言葉を述べた。そしてキャリアを振り返り、感慨深げに続けた。

「私の若い頃が飛び去り、中年期、そして今夜この瞬間にステージに立っているところまでまるで新幹線の窓から景色を見ているようです」「35年前に、私が最初にここに来た時、私はすでに3児の母でした」「40歳を迎えようとしていた時で、私のキャリアは終わったと考えていたのです。当時それは非現実的な予想ではありませんでした」「でも普段何事についても正しい私の母は、『メリル、全てはとても速く過ぎ去るわ』と言ったのです」「そしてその通りでした。私のスピーチ以外はです。ちょっと長すぎますね」

『クレイマー、クレイマー』『ソフィーの選択』など映画史に残る作品で知られるメリルはアカデミー賞を3度受賞。カンヌ国際映画祭は35年前に1988年作『イーヴル・エンジェルズ』で初参加し、女優賞に輝いている。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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