「エスカレーターでイライラするので片側立ちを呼び掛けてもらえませんか?」、鉄道会社の回答は…―中国

中国でとある市民がエスカレーターの「片側立ち」を推奨してほしいと求めたものの、鉄道会社から拒否された。

中国でとある市民がエスカレーターの「片側立ち」を推奨してほしいと求めたものの、鉄道会社から拒否された。香港メディアの香港01が15日付で伝えた。

報道によると、このほど四川省の行政プラットフォームに、あるネットユーザーが「成都地下鉄の朝のラッシュ時に構内放送で(エスカレーターの)『右立ち、左歩き』を呼び掛けてもらえないか。2~3分かかることもあり、本当にイライラする」と要望を投稿した。

しかし、成都地下鉄は「エスカレーターの運行においてはもともと『右立ち、左歩き』などという言い方は存在しない。歩くと荷重がかかり、片側の劣化が激しくなる。ステップは階段よりも高く設定してあるため、歩くと転倒のリスクがある。特にラッシュ時はドミノ倒しの危険が増す」とした上で、「手すりにつかまり、静かに立ち止まることを推奨する。急いでいる場合は階段を利用してほしい」と述べた。

香港01の記事は「『右立ち、左歩き』は1944年にロンドン地下鉄で呼び掛けられ、一時は文明的なマナーとして世界の大都市で提唱されたが、安全上の危険や、必ずしも効率的ではないことが指摘された」と説明。「近年は北京や上海など、多くの地域で片側立ちは推奨されておらず、かつて大々的に(片側立ちを)行ってきた日本の地下鉄でも10年ほど前から見直され、『歩かないでください』と呼び掛けられている」と伝えた。(翻訳・編集/北田)

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