大手芸能事務所のオーディション落選を経て別事務所で大活躍するタレントたち

大手芸能事務所・アミューズが約6年ぶりに開催した大規模オーディション『NO MORE FILTER』の最終審査会が6日、都内で開催され、東京都出身で20歳の黄兆銘さんがグランプリを獲得したことを、各メディアが報じた。

同社はこれまで45年の歴史で、不定期ながらも度々全国的な大規模オーディションを開催し、これまで野村周平、吉沢亮、清原果耶、堀田真由らを発掘、主役級に成長している。今回は創立以来初となる“ボーイズオーディション”として開催された。

準グランプリを14歳の西浦心乃助さん、審査員特別賞を18歳の鈴木太士さん、そしてTHE KISS賞を、グランプリを獲得した黄さんがダブル受賞した。

「今後、オーディションの各賞受賞者を売り出していくことになるだろうが、惜しくも受賞できなかったファイナリストや、それ以前の審査で落ちてしまった応募者の中から、頭角を現すタレントが出てくるだろう。たまたま、アミューズが求めていたタレント像に合わなかっただけで、夢をあきらめないでほしいもの」(テレビ局関係者)

実際、アミューズは2007年に開催した『アミューズ30周年記念オーディション』で、とてつもない“大きな魚”を逃がしていたという。

「応募者6万5368人の中からファイナリスト31人に残ったものの落選したのが、今や続々と主演作をこなしている菅田将暉。08年に『第21回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』でファイナリスト12人に選出され、それがきっかけでトップコートに所属しスターへの道をかけあがることになる。ちなみに、そのオーディションの各賞受賞たちは、期待されたほどの活躍は今のところ見られていない」(芸能記者)

『ジュノン』のコンテストは、すっかり男性の芸能界への登竜門となっているが、ほかに大々的なオーディションでは、ホリプロ主催の『ホリプロタレントスカウトキャラバン』、オスカープロモーション主催の『全日本国民的美少女コンテスト』、東宝芸能主催の『「東宝シンデレラ」オーディション』などがある。これらのオーディションでも主催者が後に活躍する“大きな魚”を逃がしていた。

「現在、アミューズに所属するディーン・フジオカは97年の『ジュノン』のコンテストで最終選考まで残ったが、芸能界入りはならず。その後、アジア圏での活躍を経て、15年後期のNHK連続テレビ小説『あさが来た』でブレイクを果たした。橋本愛は2008年のホリプロのオーディションでファイナリストに残るも受賞はならず。それでも、同年の現在も所属するソニー・ミュージックアーティスツ(SMA)の子会社のオーディションでグランプリを受賞し芸能界入り。なかなか繊細な性格なので、当時、マネジメント業に力を入れたばかりの同社で作品選びなど、ある程度ノビノビやれたことが奏功して成長できたのだろう」(同)

芸能界で活躍するには、才能はもちろん重要なのだが、あきらめない鋼のメンタル、事務所との相性も重要な要素だということだろう。

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