小芝風花×大島優子は“最高のバディ”となるに違いない 絶妙な“掛け合い芝居”に期待大

大島優子が7月放送スタートの新ドラマ『GO HOME~警視庁身元不明人相談室~』(日本テレビ系)に出演する。

最初にこのニュースを耳にしたときにまず思ったのは、年齢を重ねるごとに深みのある演技を見せるようになってきた大島ならば、主演の小芝風花のバディ役を上手に演じてくれるのではないか、という期待だ。きっと小芝と大島のタッグを想像してワクワクした方も多かったのではないだろうか。

2021年に放送されたNHK大河ドラマ『青天を衝け』以来、約2年半ぶりに地上波連続テレビドラマ『アンチヒーロー』(TBS系)に出演し、俳優として再始動の予感がある大島。近年は『ネメシス』(2021年/日本テレビ系)や『正義の天秤』(2021年/NHK総合)、映画『天間荘の三姉妹』(2022年)といった作品に出演し、俳優としての地位を固めてきた大島だが、警察官の役を演じるのは『教場』(2020年/フジテレビ系)以来となる。

もっと遡ると大島が主演を務めた『ヤメゴク~ヤクザやめて頂きます~』(2015年/TBS系)では、警視庁組織犯罪対策部第三課・暴力団離脱者電話相談室、通称“足抜けコール”担当の永光麦秋を演じていたのが懐かしい。大島らしからぬシニカルな役柄は当時としては新鮮で、大島の演技の幅広さを示した。当時の演技を見ていた筆者からすると、久しぶりに本格的に警察官の役を演じる大島を見るのが楽しみでしかたがない。

本作の舞台となるのは、全国に2万体も存在するどこの誰かもわからない“名もなき遺体”の身元を特定し、家族の元に帰すことが役目の警視庁に実在する部署“身元不明相談室”。事件発生から犯人逮捕までの王道“警察ドラマ”ではなく、身元不明の遺体からはじまり、秘められた死者の思いを描く新しい警察エンターテインメントだ。

地味で誰も行きたがらない警視庁の部署に自ら志願して配属された変わり者・三田桜を小芝が、冷静沈着でクールな10歳上の同期・月本真を大島がそれぞれ演じている。小芝とはNHK連続テレビ小説『あさが来た』でも共演を果たしているが、今回が初めてのバディ役。

真を演じるにあたって、「桜・真の思いを通じて真相が描かれることによって、僅かでも頑張っている人の背中を押すことができたり、明日への活力に繋がると良いなと思いながら、台本を読ませていただきました」とコメントしている大島。今回バディを組む小芝については、「台本の読み合わせの時からもう桜そのもので、バディとして一緒にお芝居できるのが今からとても楽しみです」と語っている。

また、プロデューサーの荻野哲弘が「大島さんが演じる真は、責任感が強い“しっかり者”であると同時に、天然なチャーミングさを併せ持つキャラクターで、先日行われた本読みでは小芝さんとの絶妙な間合いの掛け合い芝居を披露していただき、予感は確信に進化しました」と語っているように、多彩な役柄で経験を積んできた2人だからこそ、お互いのタイミングや息遣いが手に取るようにわかるのだろう。何事にも真っすぐでコミュニケーション能力の高い桜とは正反対の真を大島はどのように演じ、小芝とのバディ感を作り上げていくのか、早くも待ち遠しい。
(文=川崎龍也)

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