ナダルのコーチが全仏オープンを目前に控え現状を語る!「このようなコンディションなので、今は一日一日、前進すること」<SMASH>

テニス四大大会の一つである「全仏オープン」(フランス・パリ/クレーコート)がいよいよ今月26日に開幕するが、今季限りでの引退を示唆する元世界王者ラファエル・ナダル(スペイン/現世界ランク305位)は、果たしてコートに姿を現すのか…。

開幕を目前に控え、多くのテニスファンが気にしている全仏V14を誇る“赤土の王者”の現状について、コーチのカルロス・モヤ氏(スペイン)が自身の考えを交えながら地元メディアに語った。

ナダルの故郷スペイン・マヨルカのメディア『Diario de Mallorca』によれば、現地15日に地元のラ・サール校で開かれた「スポーツにおける犠牲と努力」と題した座談会にモヤ氏を含むスポーツ選手や女性が出席。そのなかでモヤ氏は生徒たちにナダルが置かれた状況について次のように説明した。

「昨年、彼は複雑なケガをして手術をした。手術はアスリートに残された最後の選択肢で色々試した後に、前向きになろうとするものです。35歳を過ぎて回復するのは難しいが、目標は歴史上最も偉大なスポーツマンの一人として復帰し、コートの上で皆さんにさよならを言うことです」
そして気になる全仏オープンについては「まだ何も決まっていない」としながらも、「彼(ナダル)がマドリードとローマで多くのファンから賛辞を受けた画像を皆さんが見たことがあるかどうかわかりませんが、彼は現在も競技を楽しみ続けており、それは彼が生涯を通じてやってきたことです。来週、ローランギャロス(全仏会場)に出場することが目標です。このようなコンディションなので、今は一日一日、前進することです」と締めくくった。

全仏では史上最多となる14度の優勝を誇るナダル。ケガによる約1年の離脱を経て迎えた2024年だが、得意のクレーコートシーズンに入っても、バルセロナは2回戦敗退、マドリードでは4回戦敗退、そして現在開催中のイタリア国際も2回戦敗退と苦戦を強いられている。

だが、2022年大会の際もケガにより多くの人々がコートに戻れるかを危惧していたが、医師を帯同させるなどあらゆる手を尽くして戦うことを決意して見事頂点まで駆け上がった。その時ナダルは「ローランギャロスでなければ、ここまでやっていなかった」と振り返っている。

構成●スマッシュ編集部

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