「子どもはいなくなりましたね」人口減少の愛知県11自治体 特に対策必要と県が検討会議発足

テレビ愛知

日本の人口が減り続けています。この待ったなしの状況に愛知県と市町村が連携して新たな取り組みを始めました。

名古屋市から車で30分ほどの距離にある、愛知県愛西市。名古屋市のベッドタウンです。しかし、この町では…

愛西市民:
「子どもはいなくなりましたね。小学校に通う子は近所にいなくなった」

愛西市民:
「空き家が多くなってきた。愛西市は年寄りばかりで、若い人は名古屋の近くに行っちゃう」

市内に広がる農地で話を聞くと…

愛西市民
「農家をやっている男の子は独身が多い。それだと子どもは減る」

愛西市の人口は2000年をピークに減少傾向が続いています。市内の一部の地区では2005年から2020年までの15年間で、人口が10%以上も減少しました。愛西市と同様に人口が減少した自治体は県内に10あり、県は「人口問題対策が特に必要」と位置づけています。

こうした状況を受け、5月17日、愛知県庁では…

愛知県 大村秀章知事
「人口問題は県全体にかかわる重要な課題。(市町村と)一緒になって打てる手があればどんどんやっていこう」

県は17日、人口問題を県内の市町村と連携して解決しようと、検討会議を立ち上げました。会議の中で人口減少地域に共通する課題として挙げられたのは、農林水産業の後継者不足、公共交通の不足、空き家の増加の3つです。

今後、課題ごとに県と市町村の関係部署がワーキンググループを作って話し合い、年度末に開く第2回の全体会議で成果を報告する方針です。

愛西市 日永貴章市長:
「県全体で情報を共有しながら(対策を)行ってくれるのは、新たな街づくり政策のポイントになると期待している」

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