22年合意が「交渉の基礎」 プーチン大統領

17日、中国黒竜江省ハルビンで学生らを前にスピーチするロシアのプーチン大統領(ロシア大統領府提供・ロイター=共同)

 ロシアのプーチン大統領は17日、ウクライナ侵攻に関連し、ウクライナとの停戦交渉をロシアが拒否したことはないと改めて主張した上で、2022年3月末にトルコ・イスタンブールでまとまりかけた停戦合意案が「交渉の基礎になる」と述べた。訪中日程を終えて黒竜江省ハルビンでロシア記者団に語った。

 プーチン氏はロシア軍が地上侵攻し、攻勢を強めているウクライナ東部ハリコフ州について、ロシア西部ベルゴロド州への越境攻撃の激化を受けて「緩衝地帯を設ける必要がある」と狙いを説明。州都ハリコフを占領する計画は「現時点でない」と否定した。

 22年の停戦合意案は双方代表が署名後に、欧米の圧力を受けてウクライナ側が破棄したとの主張を繰り返し、ウクライナを支援する欧米を改めて批判した。

 ウクライナ提唱の和平案「平和の公式」を話し合うハイレベル会合がスイスで6月、ロシア抜きで開かれることには「(会合での)合意内容を最後通告としてロシアに突き付けようとしている」と反発した。

© 一般社団法人共同通信社