感情もつづる5冊のゴルフノート 自己分析を徹底、藤田かれんはV争いで「自分の世界に入りたい」

ブリヂストンレディス第2日に出場した藤田かれん【写真:Getty Images】

ブリヂストンレディス第2日

女子ゴルフの国内ツアー・ブリヂストンレディス第2日は17日、千葉・袖ヶ浦CC袖ヶ浦C(6731ヤード、パー72)で初日に日没サスペンデッドとなっていた第1ラウンド(R)の残りと第2Rが行われた。第2Rを7位で出たツアー未勝利の藤田かれん(ライク)が5バーディー、2ボギーの69で回り、首位と4打差の通算6アンダーで5位に浮上。「現実的なタイプ」と自己分析する23歳はゴルフノートに記したテーマを達成し、決勝ラウンド(R)へ好位置に付けた。竹田麗央(りお・ヤマエグループHD)が10アンダーで単独首位。

大崩れしないのが成長だ。藤田は1番パー4でボギー発進。しかし、3番パー4は残り115ヤードからの第2打を1メートル半に寄せてバーディーを奪った。後半も1ボギーがありながら2バーディーで浮上。「ボギーが先行していたけど、焦らずできた。微妙なところだけど今日は75点」と、はにかんだ。2021年11月にプロテスト合格。成長の裏にはプロ転向前から書き続けたノートがある。

ボギー内容、フェアウェーキープ率、3パット率などのデータがビッシリ。感情も赤裸々につづった。休養日は翌日の練習を記し、実行していく。「現実的」と自己分析する性格も一つの武器。ピン位置や風向きを考え、戦略を持って試合に挑んだ。「ネガティブなので届かなかったら悲しい」と具体的なスコア目標はつくらないが、「今日のテーマは60台」とぼんやり描く。この日は69でしっかり達成してみせた。

古江彩佳ら実力者の多い2000年度生まれの「プラチナ世代」と呼ばれる学年。一発合格の同級生の後を追い、3度目で難関を突破した。最終予選会3位で今季前半戦の出場権を獲得。3月の明治安田レディスで優勝争いも経験し、2位に入った。「17番でボードを見て緊張してしまった」と敗因分析も忘れない。11戦中6度の予選落ちでも「調子は一度も落としていない」と本質を捉えながらプレーする。

第3日は同い年の安田祐香、2学年下の岩井明愛と同組。「久しぶりにギャラリーさんが多そうで緊張するかもしれないけど、見られることは好きなので自分の世界に入ってやりたい」。ノートは5冊目に突入。記した経験を糧に優勝争いに加わっていく。

THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe

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