社会人2年目ですが、まだ親からお金の仕送りを受けています。流石に少数派でしょうか…。

社会人になってからも仕送りを受けている人の割合はどれくらい?

「社会人になって親からお金を仕送りしてもらっている」という人の割合は、日本の統計データを公表しているe-Stat政府統計の総合窓口の「国民生活基礎調査 令和元年国民生活基礎調査 世帯 全国編 」というデータから把握できます。この統計によると、子どもに仕送りをしている親世帯の総数は約173万世帯でした。

この調査の世帯の母数が約5178万5000世帯なので、割合でいうと約3.3%です。また「社会人2年目」ということで条件を絞ると、新卒の場合であれば20代前半と考えられるので、親世帯の年齢はおよそ50代と仮定できます。

50〜59歳の親世帯の仕送りは、約73万3000世帯となっています。これを元に計算してみると、新卒2年目の社会人が親世帯から仕送りをしてもらっている割合は、この調査での全体の約1.4%ということになります。つまり、全体の2割に満たない割合となるため、少数派であるといえるでしょう。

親の仕送りからは脱却するべき?

先ほどの統計データを見ても分かるように、新卒2年目で親世帯から仕送りをもらっている人の割合は少数であると考えられます。しかし、だからといって社会人になったら親の仕送りを断るべきかといえば、その限りではありません。

そもそも「仕送りをもらう」ということは、その人の経済状況が逼迫(ひっぱく)している可能性が高いと考えられます。特に新卒で社会人になると、新生活のために収支の状態が大きく変化するはずです。仮に社宅であったとしても家賃の全額が会社負担になるとは限りませんし、食費や水道光熱費も負担しなければなりません。

仕事で必要なスーツが傷んだら買い替える必要もあり、同僚たちとの交際費も必要です。また、ストレス発散のためなどで趣味にもお金がかかるでしょう。さらに、新生活をしているなかで必要と気付いた家具家電も購入することになるかもしれません。このように、新卒社会人の新生活には何かとお金がかかるものです。

新卒2年目となると、就職先にもよりますがまだそこまで多くの給料をもらえる立場ではないでしょう。こうした収支のバランスは、人によって事情が異なります。そのため自身の収入だけでは生活や貯金ができないほど収支バランスがよくない場合には、親からの仕送りで援助してもらう選択肢も現実的だといえるでしょう。

新卒2年目の親からの仕送りは少数だが絶対に断らなければならないことはない

新卒2年目ともなると、「もう自分で稼げる立場なのだから親からの仕送りは後ろめたい」と感じることもあるかもしれません。しかし、経済状況は人によって異なるので、生活が苦しければ親御さんに頼ることは決して恥ずかしいことではありません。

それでも後ろめたいと感じるのであれば、親御さんと話し合って今後の仕送りについて決めましょう。また、自分で収支のバランスを整える努力をすることも大切です。

出典

e-Stat政府統計の総合窓口 国民生活基礎調査 令和元年国民生活基礎調査 世帯 全国編

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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