JA全農おおいたの大分青果センター2号棟完成 保管容量2.8倍、取引拡大目指す【大分県】

完成した大分青果センターの2号棟=17日、大分市青崎
大分青果センター2号棟の完成式典でテープカットする関係者

 JA全農おおいたの農作物の物流拠点「大分青果センター」(大分市青崎)の2号棟が完成し、17日、同所で式典があった。保管容量を約2.8倍に増やし、取引拡大を目指す。輸送にかかる時間を短くするため、出荷口も計12カ所と9カ所多くした。トラック運転手の残業規制が始まったことに伴う「2024年問題」対策の一環。

 式にはJAグループ大分の関係者ら約100人が出席。壁村雄吉運営委員会長(69)が「取引量を増やし、生産者の所得向上につなげよう」とあいさつした。

 2号棟は冷蔵スペースが2435平方メートルあり、10トントラック38台分の野菜を保管できる。12時間以上冷やし、外気に触れない方式で運送車両に積み込み、鮮度を維持したまま運ぶ。

 センターの近くの大分港大在西地区では、貨物専用フェリー「RORO船」が着岸する新ターミナルの整備が進んでいる。船向けに積載するための専用出荷口も設けた。

 総事業費は13億1800万円で、うち約9億2千万円は国と県から助成を受けた。

 センターの昨年度の取扱量は1万6千トンで、関西方面への出荷が4割以上になる。主な品目は県産のピーマン、高糖度甘藷(かんしょ)「甘太くん」、ニラなど。2028年度に2万トンを目指す。

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