球宴全セ岡田監督が巨人菅野“わざわざ選出“の深謀遠慮 「阪神からは?」に歯切れの悪い答えも

菅野智之(C)日刊ゲンダイ

「菅野投手は復活の意味を含めて。もともとセ・リーグのナンバーワン投手なのでぜひ選びたい」

17日に大阪市内で行われたマイナビオールスターゲーム2024の記者発表、06年以来、18年ぶりにセ・リーグの指揮を執る阪神の岡田彰布監督(66)は、巨人の菅野智之(34)の名前を挙げ、冒頭のコメントである。

菅野は今季4勝0敗と好調。阪神も2試合で防御率1.26と抑えられている。ただ、前日16日に体調不良のため、登録を抹消されたばかりだ。

さる球界関係者がこう言った。

「わざわざ30代半ばの菅野の名前を出さなくても、同じ巨人には4勝0敗の25歳・山崎伊とかフレッシュな若手がいる。あえて監督推薦でベテランの球宴出場を確約したのは、『全盛期に近いところまで復調している』といわれる菅野に対し、老将・岡田監督らしい深謀遠慮ともっぱらです」

これまで菅野は主に中6日で回っていたが、巨人の阿部慎之助監督(45)には「中10日」の構想もあるほどで、ベテランの疲労にはとりわけナーバスになっている。

「ファン投票で選ばれたら選手は意気に感じる。微妙なのは監督推薦で選ばれた時。いろいろな忖度や思惑が絡むことがあるし、まして『注目の選手』なんて言われれば、帯同するしかない。菅野は球宴に7年連続出ている。期間中は休みたいのが本音でしょう」(同前)

昨年は阪神から史上最多の10人が選ばれた。岡田監督は「阪神から? 数字のいい選手はいないけど、ファン投票を見てから」と自チームの選手選出に対しては歯切れが悪かった。

「少しでも菅野のリズムを乱し、勝負の後半戦の足しにしたいとのもくろみがあるのでは?」と巨人陣営は警戒を強めるが、その前に一軍の戦線に復帰することが先決である。

◇ ◇ ◇

そんな菅野だが、メジャー挑戦を断念したことでより一層強まっている「野望」を抱えているともっぱらだ。2017年から2年連続で沢村賞を受賞するなど多くの名誉を手にしてきた菅野が、未だに成し遂げていないこととは……。

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