いぬは穴掘りが得意というイメージがありますよね。X(ツイッター)では、草むしりを穴掘りと勘違いして手伝ういぬが話題になっています。職人のような手さばきは、つい見入ってしまうほど。飼い主さんに詳しいお話を伺いました。
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穴掘りを手伝おうと駆けつけたのは…
「雑草を抜いていたら穴を掘っていると勘違いされてしまい、穴掘り職人(いぬ)が手伝いに駆けつけてくれました」
そんなコメントが添えられた動画には、両前足を交互に動かして、穴を一生懸命掘っているいぬが映っています。
砂利をものともせず、楽しそうな表情を浮かべて掘り続けるいぬ。雑草が生えているところ掘ってくれれば、草抜きもできて一石二鳥ですがそうもいきません。きっと、穴掘り職人は掘りやすい場所を見極めているのでしょう。
この動画がXで公開されると、約7000件もの“いいね”を集めました。リプライ(返信)や引用リポストには「お手伝いはうれしいですが、できれば草の生えているところを……」「さすが職人!」「かわいいww」など、多くの声が寄せられています。
先住の柴犬・おみつくんと運命的な出会い
かわいい勘違いをしてしまったのは、4歳のウルフドッグ「ディオネ」ちゃん。名前は、お迎え前に仮でつけられていたもので、土星の第4衛星であるディオネがその由来です。飼い主さんは素敵な響きや意味を気に入り、そのまま正式に命名しました。
ディオネちゃんは、柴犬の「おみつ」くんと一緒に暮らしています。飼い主さんに先にお迎えされたのはおみつくんです。飼い主さんがおみつくんをお迎えしようと決意したのには、理由があります。
おみつくんは初めて抱っこされたとき、とてもはしゃいで、飼い主さんの服を一生懸命カミカミしていたそうです。しかし、ケースへ戻されるととても悲しそうな表情を浮かべ、奥のほうに座って飼い主さん夫婦を見ていました。
さらにスタッフさんから、おみつくんは生まれつき膝蓋骨脱臼(グレード3)を患っていて「今後、膝蓋骨脱臼が悪化していき、歩行ができなくなる可能性もある」と伝えられました。
「おみつはそのとき生後4か月。おそらく、何度もそういう落胆を経験していたんだと思います」
落ち込むおみつくんを見た瞬間、飼い主さんは家族として迎え入れようと決意しました。
「どんなことがあっても私はこの子を幸せにできるし、歩けなくなってもそれなりの生活を送らせてあげられると思いました。そして、そうならないように最善の努力もしてあげられるという自信しかなかったのです」
ディオネちゃんの鼻ツンアピールでお迎えを決意
こうしておみつくんが家族になり数か月が経った頃、おみつくんの遊び相手が欲しいと考えた飼い主さん夫婦は、同居犬をお迎えする準備を始めました。そして、配偶者さんが昔から興味があったというウルフドッグに会いに行ってみることに。
犬舎には、たくさんのいぬたちがのびのびと元気に元気に過ごすしていました。そのなかでも、ひときわのんびりとしていた小さないぬがディオネちゃんでした。
ディオネちゃんは、飼い主さん夫婦に近づいてくると鼻をツンと当て、クンクンと匂いを嗅ぎ始めたそうです。
「その出会いに強い縁を感じた私たち夫婦は、ディオネを家族に迎えることに決めました」
ディオネちゃんはおみつくんが大好き!
飼い主さん家族と一緒に、仲良く暮らすディオネちゃんとおみつくん。おみつくんが3か月ほどお兄ちゃんであることや、先住犬ということもあり、2匹の間にはきちんと上下関係があるそう。ディオネちゃんがおみつくんに逆らうことはないといいます。
「実は、おみつは膝蓋骨脱臼の疾患以外にも、体がとても貧弱です。ディオネは、おみつがか弱いということをしっかりと理解しているので、常におみつを見守っているような感じです」
心優しいディオネちゃんは、おみつくんのことが好きで好きで仕方がない様子なのだそう。
「おみつは比較的にあっさりとした性格なので、ディオネの猛烈な愛を受け流しているように見えます(笑)」
2匹の平和な日常は、YouTubeチャンネル「みつディオちゃんねる」やインスタグラム(mi_di_0815)でも見ることができますよ。