自動車税はスマホアプリで納付するのがベスト!? 最もラク&お得な納付法を節約の専門家が解説

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今年も自動車税の支払いの季節がやってきました。納付書が届いたらすぐに全額を支払い、支払い期限を遅れると延滞金が発生してしまう自動車税。できるだけラクにお得に支払う方法を、節約アドバイザーの丸山晴美さんに聞きしました。

なお、今回ご紹介する情報はすべて2024年4月時点の取材情報を基にしています。

みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。

お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「自動車税の払い方」!

自動車税は5月31日までに全額支払うのが基本

毎年5月頃になると、地方自治体から自動車税・軽自動車税(種別割)(以下、自動車税)の納税通知書が届きます。これは、その年の4月1日時点で車を所有している人に送られるものです。

金額は、車の総排気量などによって変わります。

軽自動車は一律1万800円。自家用自動車は2019年10月以降購入の場合で、総排気量1,000cc以下2万5,000円〜6,000cc超11万円まで数段階に分かれます。2019年9月までに購入した古い車は、これより数千円高い割高の金額になります。

納付期限は、一部自治体を除いて基本的に5月末日。通知が来てから支払いまでの期間が短めで、分割払いはできません。
排気量が大きい車を保有していたり、1世帯で2台、3台の車を保有している人は、ある程度まとまった金額が必要に。少しでも便利に、お得に支払う方法を知っておきましょう。

「地方税統一QRコード+スマホ決済アプリ」の納付がおすすめ

これまでは、納税通知書を持ってコンビニや金融機関に行き、現金で納付するというのが一般的でした。クレジットカードや電子マネーでも支払えましたが、自治体によって決済方法が異なるため、住んでいる自治体のホームページなどで調べる必要がありました。

でも、2023年4月から始まった「地方税統一QRコード(eL-QR:読み方はエルキューアール)」を使った納税方法は、納税通知書 に記載されたeL-QRを、スマートフォン決済アプリで読み取るだけで納付が完了。
コンビニや金融機関に行く必要がなく、自宅で24時間、いつでも都合のいいときに支払いができるのが魅力です。
使用できるスマートフォン決済アプリの種類も豊富です。

eL-QRの読取りに対応したスマートフォン決済アプリ一覧

スマートフォン決済アプリの他、「地方税お支払サイト」にスマホやパソコンでアクセスし、納付書に記載されたeL番号を入力するか、eL-QRを読み取って納付する方法もあります。

「地方税お支払サイト」ではクレジットカードやインターネットバンキングなどでも支払いができますが、クレジットカードはシステム利用料として、1万円まで37円(税別)、以降1万円ごとに75円(税別)がかかるので注意しましょう。

納税してポイントも貯めたいなら「楽天ペイ」か「au PAY」で

自動車税を払ってポイントも貯めたいという人には、「楽天ペイ」か「au PAY」で支払うのがおすすめです。

現在、コード決済での請求書払いで、ポイントがつくキャッシュレス決済はありませんが、「楽天ペイ」の場合は、楽天カードから楽天キャッシュへのチャージ時に限り0.5%のポイントがつくのです。
自動車税を払う際は、まず支払い金額を楽天カードから楽天キャッシュにチャージします。この時点で相応の楽天ポイントを得ることができます。

「au PAY」の場合、au PAYゴールドカード(年会費11000円)からau PAY残高にチャージすると、チャージ金額に対するポイントが1%還元されます(月間最大1000Pontaポイント)。

あとは「楽天ペイ」アプリもしくは「au PAY」アプリから「QR読み取り」をタップし、eL-QRのコードを読み取るだけで支払い完了です。

うっかり払い忘れると延滞金→督促状→差し押さえの危険も!

オンラインによる納税は手軽で便利ですが、納税証明書は発行されないので気をつけましょう。納税後にすぐ車検を受ける予定がある場合は、納税証明書が発行される金融機関やコンビニで納税するのが安全です。

ただし、通常オンライン納付の2週間後から運輸局に記録が残るので、2週間後以降であれば納税証明書がなくても車検を受けられます。

また、自動車税をうっかり払い忘れると、延滞金が加算されていく点も要注意です。延滞金の利率は年によって変わり、2024年の場合で納付期限の翌日から1カ月間の間は2.4%、2カ月目以降8.7%。これが日割り計算で加算されます。

納期限から20日を超えると、督促状が届くことがあります。督促状に記載された期限をすぎても納付しないと、法律に基づき財産の差し押さえや公売などの処分を受けることも。
このようなことにならないためにも、気づいたときにすぐ支払えるeL-QRを使ったスマホアプリ決済がおすすめと言えるでしょう。

教えてくれたのは・・・

丸山晴美さん

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て2001年、節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザーなどの資格を取得。身の回りの節約術やライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどを、テレビやラジオ、雑誌、講演などで行なっている。著書は「シングルママの『お金に困らない』本」(徳間書店)、「50代から知っておきたい!年金生活の不安、解消します」(共著)(幻冬舎)、「お金を活かす ハッピーエンディングノート」(東京新聞)「節約家計ノート2024」(東京新聞)steady.特別編集「知識ゼロでもまるっとわかるお金の基本」(宝島社)など多数。

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取材・文/かきの木のりみ

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