武居由樹 Sバンタムで2階級制覇目標も転級は「負けてから」

すみだボクシング祭りに出席した武居由樹(左)と八重樫東トレーナー

ボクシングのWBO世界バンタム級王者・武居由樹(27=大橋)が18日、東京・ひがしんアリーナ(墨田区総合体育館)で行われた「すみだボクシング祭り2024」に、八重樫東トレーナー(41)とともに出席。現在は中谷潤人(26)が保持するWBC世界バンタム級王座のチャンピオンベルトに興味を示し、将来的な目標としてスーパーバンタム級に転向しての2階級制覇を掲げた。

4万3000人の観衆を集めた6日の東京ドーム大会で王者ジェーソン・モロニー(オーストラリア)を判定で破り、K―1から転向した選手として初めて世界王者となった武居。現在のバンタム級は、WBAが井上拓真(大橋)、IBFが西田凌佑(六島)と、日本選手が4団体の王座を独占しており、トークショーで司会者から気になる選手を問われると、「まだまだ自分は…」と具体的な名を挙げなかったものの、「ボクシングに転向する前から(WBCの)緑色のベルトは欲しいと思っています」と返答した。

WBC王者の中谷は海外メディアのパウンドフォーパウンド(全階級を通じたランキング)にもランクインする実力者。夢の対決を期待する観客から歓声が上がると、武居は「選手がどうとかじゃなくて、あのベルトが欲しい」と苦笑した。

また、観衆からの質問で最終的な目標を問われると、「もう1階級(上)ぐらいのベルトは欲しい」と返答。だが、スーパーバンタム級は同門の先輩で井上尚弥が4団体統一王者に君臨しているため「タイミングですね、あとは」と付け加えた。

報道陣の取材では、緑のベルトを求める理由を「子供のころから、世界チャンピオンは緑のベルトのイメージがあった。中谷選手とやりたいとかじゃない」と説明。スーパーバンタム級への転向は4団体統一後かと問われると、「どうなんですかね」と困惑し、八重樫トレーナーが「(バンタム級で)負けてから」と代弁した。

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