結論:なにもしなくてよい
会社員は毎月厚生年金保険料(国民年金保険料も含まれる)が給料から天引きされますが、この保険料は月単位で計算され、日割りで計算されることはありません。
そのため、結論としては月の途中で退職し、同じ月に別会社で働いた場合、自分でなにか手続きをする必要はありません。
例えば、4月5日付けでA社を退職し、10日付けでB社に入社したとします。この場合、A社としての保険料は3月分までで4月分はありません。そして、B社としての保険料は4月から発生します。
年金保険料の支払いについては会社がしてくれますので、自分でなにかしなくても保険料の未払いになり、将来受け取る年金が減るということはありません。
月末付の退職の場合は退職した月分までの保険料を支払う必要がある
厚生年金の被保険者の資格は退職した日の翌日に失います。そして、保険料は資格喪失日が属する月の前月分まで納める必要があります。
そのため、例えば4月5日付けでA社を退職した場合、A社としての保険料の支払いは3月分まで発生します。そして、注意する必要があるのが月末付の退職の場合です。月末付の退職では、翌月1日に厚生年金の被保険者資格を失います。そのため、退職した月分まで保険料を納めなければなりません。
次の会社が決まっていないときは、退社日が月の途中なのか、月末なのかで1ヶ月分の年金保険料支払い有無が決まりますので、注意しておきましょう。
同じ月に入社と退職をしたらどうなる?
ここまで見てきたとおり、月末ではなく月の途中で退職した場合、その月の厚生年金保険料を支払う必要はありません。
ただし、入社した月にその会社を退職した場合、厚生年金保険料を納付する必要があります。なお、さらに同じ月に別会社に入社した場合、最初に入社した会社の厚生年金保険料の納付は不要で、次の会社の分の保険料を負担することとなります。
__4月5日 C社入社
4月10日 C社退職__
この事例では、4月分としてC社が厚生年金保険料を納付します。
__4月5日 C社入社
4月10日 C社退職
4月25日 D社入社__
この事例では、4月分としてD社が厚生年金保険料を納付します。
まとめ
厚生年金保険料については、日割り計算はありません。そのため月の途中で会社が変わった場合、自分でなにかする必要は無く、厚生年金保険料もしっかりと天引きされます。本記事を参考に、自分の場合は保険料の支払いがどうなるのかを確認しておきましょう。
出典
日本年金機構 月の途中で入社したときや、退職したときは、厚生年金保険の保険料はどのようになりますか。
日本年金機構 月の中旬に退職したのですが、保険料は日割りで徴収されるのですか。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー