エマ・ストーンら、鳴りやまぬ拍手に感激! ヨルゴス・ランティモス監督作『憐れみの3章』、カンヌでワールドプレミア実施

第77回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門、映画『憐れみの3章』ワールドプレミアより(C)2024 20th Century Studios. All Rights Reserved.

第77回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門にて、エマ・ストーンが『女王陛下のお気に入り』『哀れなるものたち』に続きヨルゴス・ランティモス監督と3度目のタッグを組んだ映画『憐れみの3章』ワールドプレミア上映が行われた。拍手喝さいの6分間にわたるスタンディングオベーションで、ランティモス監督4度目の招待となったカンヌ映画祭をオールスターキャストとともに華々しく飾った。

現地時間5月17日夜、第77回カンヌ国際映画祭で本作のワールドプレミア上映が行われた。ランティモス監督のカンヌへの帰還には、胸元に深い切りこみの入ったゴージャスなドレスをまとったエマ・ストーンをはじめとして、ジェシー・プレモンスウィレム・デフォーマーガレット・クアリーホン・チャウジョー・アルウィン、ママドゥ・アティエ、ハンター・シェイファーら監督を囲んで豪華スターキャストも勢ぞろい。世界中の注目が集まるなかレッドカーペットを華やかに飾った。

憐れみの3章』は、監督・脚本を務めるランティモス監督にとって権威あるカンヌ国際映画祭の4度目の出品作。2009年カンヌデビューとなった『籠の中の乙女』で第62回カンヌ国際映画祭“ある視点”部門ある視点賞受賞、2015年『ロブスター』がコンペティション部門審査員賞を受賞、2017年『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』は、コンペティション部門脚本賞を受賞と、過去3回ではすべて主要賞を受賞している。

前作『哀れなるものたち』の世界的ヒットに続く最新作への期待、さらに今回の受賞にも期待が高まるなかのワールドプレミアとあって、興奮がさめやらぬ会場では、6分ものスタンディングオベーションが続き、監督をはじめとした参加者たちにとって鳴り響く拍手と喝采に包まれた感動の一夜となった。

本作は、選択肢を奪われ、自分の人生を取り戻そうと格闘する男、海で失踪し帰還するも別人のようになった妻を恐れる警官、卓越した教祖になると定められた特別な人物を懸命に探す女…という3つの物語から構成される。ランティモス監督が描く、全く異なる展開を繰り広げる3つの物語で、同じ俳優たちがまるで違う設定で、違う人物を演じるというオリジナリティあふれる作品。

ヨルゴス・ランティモス監督のもとに再集結したのは、前作『哀れなるものたち』で壮麗で芸術的な唯一無二の世界を共に作り上げた、エマ・ストーンウィレム・デフォーマーガレット・クアリー。さらに、ジェシー・プレモンスホン・チャウ、ママドゥ・アティエ、シェイファーといった、折り紙つきの実力者が勢ぞろいし、共同脚本には『籠の中の乙女』(2009)、『ロブスター』(2015)、『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』(2017)のエフティミス・フィリップとの最強タッグが復活。ランティモス監督ならではの予想不可能で圧倒的な余韻を残す、独創的世界を描き出した。

いち早く本作を鑑賞した批評家らは、「『憐れみの3章』は大胆不敵な選択を厭わない監督の、注目せずにはいられない最新作だ」(The Playlist)、「ランティモスとフィリップ(脚本)は、気まぐれな神々が人間の無防備な運命を操るように、主人公たちを翻弄する」(ファイナンシャル・タイムズ紙)、「この映画が仕掛けた心理ゲームの中で、選び抜かれた俳優の演技の幅が歓びをもたらす」(デイリー・テレグラフ紙)、「じっくり観れば観るほど、パズルのピースがはまり始め、共通のテーマが浮かび上がってくる」(ハリウッド・レポーター誌)と興奮の映評が連呼されている。

映画『憐れみの3章』は、本年全国公開。

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