ショットとパットの“相乗効果” 河本結が手にした「ワナにはまらないゴルフ」

単独首位で最終日へ。ツアー2勝目を狙う(撮影/村上航)

◇国内女子◇ブリヂストンレディスオープン 3日目(18日)◇袖ヶ浦CC 袖ヶ浦コース(千葉)◇6731yd(パー72)◇晴れ(観衆3766人)

3打差の3位から出た河本結が5バーディ、1ボギーの「68」をマーク。通算11アンダーの単独首位に浮上して残り18ホールに臨む。

最終組でスタートしたこの日は、2オンに成功した2番(パー5)でバーディを先行すると、4番でも6mを沈めて2つ目。後半は13番で2m、16番(パー5)で3mのチャンスを決め、最終18番(パー5)はガードバンカーからの3打目を3mに寄せるバーディで締めた。「勝負所のパットを決められたので、それがスコアを伸ばせた要因。良かった面です」とうなずいた。

今季はパーオンホールの平均パット数が飛躍的に向上(撮影/村上航)

2年ほど前からパッティングコーチの橋本真和氏に師事し、グリーン上のパフォーマンス向上に取り組んでいる。「試合やグリーンスピードによって打ち方がどんどん変わっていってしまうので、その修正能力が身についた。自分の癖とかもこの1、2年で分かり、やっと実を結んでくれている感じ」。スタッツを見ると、パーオンホールでの平均パット数が昨季「1.8263」でツアー60位だったのに対し、11試合出場の今季は「1.7577」で同3位。飛躍的に向上している。

グリーン上で植え付けた自信は、ショットにも波及している。「パットの調子が悪いと、近くに乗せたいので(ショット時に)ピンしか見えなくなるけど、冷静にマネジメントすることで、ワナにはまらない自分で組み立てるゴルフができるようになった」と“相乗効果”を実感する。

パッティングの上達はショットにも良い効果を及ぼしている(撮影/村上航)

2019年「アクサレディス」以来のツアー2勝目を狙う最終日は、今季2勝の竹田麗央、前年覇者の山下美夢有と最終組でプレーする。「一人のゴルフファンとして、いまの女子ツアーを盛り上げている2人と回れることがめちゃくちゃ楽しみ」。2位の竹田とは1打差。約1年半ぶりの最終日最終組で強敵2人から逃げ切れれば大きな自信になる。

約1年半ぶりの最終日最終組は「めちゃくちゃ楽しみ」(撮影/村上航)

「あしたは本当に楽しくプレーするだけ。それで結果がついてきてくれたら最高ですね。自分がどういうゴルフをできるのかが楽しみ」。予選会を通過して出場権を得た2週後の海外メジャー「全米女子オープン」(5月30日~/ペンシルベニア州ランカスターCC)に弾みをつけて乗り込みたい。(千葉市緑区/内山孝志朗)

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