[3]結局、子どものカラーコンタクトっていつからOK?弁護士森崎先生に法律の観点からお伺いしました。

第2回の話
子どものカラーコンタクトって、許可してもいいの?そんな疑問について、弁護士法人C-ens法律事務所代表弁護士 森崎 秀昭先生より、法律の観点から3回に分けてお話いただきました。今回は第3回です。

結局、いつからカラコンはOKなの?

実は、カラコンの装着年齢を規制する明確な法律はないのです。
それは、カラコンが高度管理医療機器とされていることから、医療機器ゆえに年齢制限がないのです。
それゆえに、ルール的には何歳からでもOKです。
ただ、前回お話をした様に適切な使用をしないと最悪失明のおそれもありますので、お子さんの将来を見据えた際に、本当にカラコンを装着させるかどうかは、眼科医にも相談しつつ、親として考えてみてもらえたらと思います。

安全にカラコンを始めるために

ただ、親の目の届かないところで、こっそりカラコンを装着されて、後からカラコンで目が傷ついたことを知るのも良くないですよね。
そのようなケースを避けるには、少しでも安全にカラコンを利用してもらうということが必要になるかと思います。

先程からお伝えしているように、カラコンは高度管理医療機器です。これはどういうことかといいますと、カラコンを販売するには、都道府県知事の許可が必要で、販売管理者の設置が必要ということです(出典:厚生労働省「おしゃれ用カラーコンタクトレンズについて」)。

そのため、このような許可が出ている販売業者さんから購入することで、カラコンの品質を確保できるかもしれません。
また、カラコンは医療機器なので、眼科で検査を受けてもらうことをおすすめします。これはカラコンの品質の問題ではなく、装着するお子さんの「目」の状況がコンタクトレンズを使っても大丈夫かどうかを検査するということです。そして、しっかりと医師から指導をしてもらった利用方法をすることが事故の可能性を低くしていきます。

カラコンの事故を防ぐためには、
(1)そもそも目がカラコン付けて大丈夫かどうか? (2)カラコンの品質の問題はないか? (3)適切な使用ができているか?
ということが重要です(出典:厚生労働省「コンタクトレンズを正しく使いましょう!」)。

まとめ

お子さんの年齢や発達状況によって、親としての対応の仕方は変わるかと思います。小学生などの小さなお子さんが、アニメや雑誌の影響でカラコンをしたいというお話をされた場合、まだまだ発達が未熟ということと、親に隠れてカラコン装着が難しいということもあって、明確に拒否した方がいいかもしません。
ところが、お子さんが、中学生高校生など思春期からそれを超えた年齢の場合、親に隠れてカラコンを装着することもできるようになっているかと思います。そのような場合には、事故事例なども共有しつつ、お子さんが希望すれば、親の目が届く範囲で許可をするというのもありうる対処かと思います。その際も眼科医の診断を受けてからおこなってください。

いずれにせよ、お子さんの年齢や状況と親御さんのご意向や状況によって、千差万別の対応が必要になるかと思いますが、本記事が少しでも読者の皆さんのご判断への参考になれば嬉しく思います。

ぜひ、長い目で見たお子さんの健康で幸せな人生をイメージして、今の判断をしてもらえたら幸いです。
皆さんの愛情がお子さんにしっかり伝わって、一つ一つのことについて後悔ない選択をしていただけることを心より祈っております。

執筆者

森崎秀昭
弁護士法人C-ens法律事務所 代表弁護士

お客様の本質的な成長や幸福を希求する弁護士法人の代表弁護士。法人に対しては、IT、スポーツ・エンターテインメント、知的財産権、事業承継、労務管理などを得意分野とする。個人に対しては、相続、男女問題、借金問題、詐欺被害回復などを通して、より豊かな人生を送ってもらえるようなサービスを構築し続けている。
結婚・育児を経験し、妻・母親の偉大さを実感し、女性が心から輝ける世の中が重要だと思い、家庭や育児(発達に課題がある子も含め)に関する勉強や情報発信も積極的に進めている。

弁護士法人C-ens法律事務所
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