1トン袋で31袋分の藻「こんなことは初めてだ」 16日の強風と高波で港に逆流、漁船が沖に出られず 島根県隠岐の島町

久見川を逆流してきた大量の藻=18日午前9時13分、島根県隠岐の島町久見(八幡正道さん撮影)

 16日の強風と高波で、島根県隠岐の島町にある複数の漁港に、大量の藻が入り込む被害が出ていることが分かった。一部の漁港では漁船が沖に出られなくなったため、18日に回収作業を実施した。

 16日は北西から最大瞬間風速31.6メートルの強風が吹き付け、那久、油井、蔵田、久見の4地区の漁港に沖合からちぎれたアカモクなどの藻が大量に入り込んだ。

 久見では漁港から久見川へ50メートルほど藻が逆流し、川面を覆い尽くしたため、住民22人が18日午前、1トン袋で31袋分を引き上げ、全体の約6割を回収した。八幡正道区長(71)は「藻が生える時期に大しけが重なった。こんなことは初めてだ」と話した。

 同日午後0時半すぎには、同町代地区の70戸で約3時間半停電した。中国電力ネットワークによると、同地区の電線が外れたのが原因で、16日の強風が影響した可能性があるという。

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