父は“夜なべ”でプレーをチェック 古江彩佳がスポンサー大会で優勝争い

左胸には大会スポンサーのロゴ(撮影/Shizuka Minami)

◇米国女子◇みずほアメリカズ・オープン 3日目(18日)◇リバティーナショナルGC (ニュージャージー州)◇6677yd(パー72)

大会スポンサー、みずほフィナンシャルグループ米国法人のブランドアンバサダーを務める古江彩佳が、首位と3打差の通算10アンダー3位で最終日に臨む。5アンダー7位から出て6バーディ、1ボギーの「67」でプレー。3番のバーディ先行から「うまくリズムに乗っていけた」と振り返る。

前半に2つあるパー5の6番と8番もきっちりとバーディ。9番で一度はグリーンに乗ったセカンドが傾斜で左手前のフェアウェイに流され、3オン2パットのボギーと不穏な空気が流れた。それでも、14番(パー3)で6mのバーディパットを沈めたことで「流れが変わった」。16番、18番でもスコアを伸ばして2桁アンダーに乗せた。

大会3日目はアマチュアと同学年の西村優菜とともにプレー(撮影/Shizuka Minami)

もうひとつミスが重なってしまえば崩れそうな気配すらあった中盤も、ひたすら「次のことだけに集中していた」と話す。折り返しあたりから太陽はすっぽりと雲に隠れ、徐々に雨も降りだして気温が低下。変化するコンディションにも対応し、ビッグスコアで抜け出しそうにかかったネリー・コルダとハンナ・グリーン(オーストラリア)に食らいついた形だ。

大会中、コーチである父・芳浩さんが日本でプレーをチェックしてくれているという。「夜中に起きてくれて“一方通行”な感じだけど、『このホールはどうだったね』とか『良かったね』って。でも、注意の方が多いかな。直せるようにアドバイスをくれる。ちょっと言い訳をしながら、言っていることは合っているなって、しっかり聞き入れています」。親子ならではの信頼関係性をのぞかせた。

強い気持ちで臨んでいる(撮影/Shizuka Minami)

今年からウェアの左胸に「MIZUHO」のロゴをつけ、米国では初めてブランドアンバサダーとして臨む試合。日本では2022年「富士通レディース」で所属プロとして勝った経験もある。周囲からの期待を感じつつ、「いい緊張感でうまく回れているのかな。しっかり頑張りたいっていうのが一番大きい」。首位で最終日を迎えた3月「HSBC女子世界選手権」以来の優勝争いになる。

そのシンガポールではタイトルを逃して悔し涙を流した。「ここ最近あんまり上位争いができていないので、ドキドキよりはワクワクの方が大きいかな。まだまだ上位との差はあるので、しっかり最後までいっぱいバーディを獲るだけ。集中したい」と闘志を燃やした。(ニュージャージー州ジャージーシティ/石井操)

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