防犯カメラが「まったく防犯になってない」 理由に1.5万人注目 「特等席で見守れる幸せ」

ツバメが巣を作った驚きの場所が話題に(写真はイメージ)【写真:写真AC】

初夏にかけて子育てに励むツバメ。猫やカラスなどの天敵から雛を守るため、軒先など人が多い場所を好んで巣を作るといわれています。X(ツイッター)では、思わぬ場所に巣作りされてしまったという投稿が話題に。普段は見ることができない角度から、巣の中が丸見えになっています。投稿者のLeon@2型糖尿病(@Leon19748)さんに詳しいお話を伺いました。

◇ ◇ ◇

天敵から身を守るため、玄関先の防犯カメラの下に巣を作ったツバメ

ツバメが民家で巣を作る場所の定番といえば、人が出入りする玄関先です。Leonさん宅も例外ではなく、玄関先にツバメが巣を作っていました。なぜ話題になったかというと、なんと巣のすぐ上には、防犯カメラが設置されていたのです。

動画には、巣の中で休む愛らしいツバメの姿が。ツバメは防犯カメラのレンズをじっと見つめたり、キョロキョロしたりと少々落ち着かない様子です。そして、つがいのツバメはその下に設置された、落下防止用のシートを張った突っ張り棒の上で休んでいます。

普通は下からツバメの巣を見上げる形になりますが、この動画は巣の中が丸見え! 防犯カメラの画面は半分以上をツバメの巣に占拠されてしまい、防犯効果は期待できませんが、ツバメの様子はリアルタイムで観察できるようです。

「家の玄関の防犯カメラ ツバメがカメラの真下に巣を作ったのでまったく防犯になってない」。そんなメッセージとともにこの動画がXに投稿されると、1.5万件の“いいね”が集まり話題になりました。

リプライ(返信)や引用リポストには「このかわいい姿……防犯カメラを一日中眺めていたいくらいです」「『防犯カメラ』改め『ツバメ見守りカメラ』」「うらやましい!! 毎日観察したい!!」「ある意味特等席で見守れる幸せ……防犯面はあれだけど(笑)」など、多くの声が寄せられています。

監視カメラを覗き込むツバメ(画像はスクリーンショット)

カメラに内臓された動体感知センサーの記録もほぼツバメ

Leonさんによると、ツバメたちが巣を作り始めたのは4月下旬。自宅にツバメが巣を作ったのはこれが初めてだそうですが、玄関周りに透明なシートを張ってフン対策をしたり、つがいのツバメが休んでいた落下防止用シートを張ったりと、お迎え体制はバッチリです。さらに後日、卵やヒナを狙うヘビが近づけないよう対策を追加しました。

貴重なツバメの巣作りを間近で観察できるため、ついつい気になって、時間があればカメラの映像を観てしまうというLeonさん。卵は1個、2個と日に日に増えていき、今では5個誕生したようです。

卵が5個に!【写真提供:Leon@2型糖尿病(@Leon19748)さん】

ツバメは、雛の誕生を心待ちにするように、オスとメスが交代で抱卵しているのだとか。雛が誕生したら延々と見てしまいそうだと思いながらも、Leonさんは「頑張って育てるんだよー」と見守り続けているそうです。

ちなみに、「ライブとして流してほしいくらい」という声もありましたが、玄関を出入りする人が映ってしまうため難しいそう。

また、「ツバメが防犯してくれないかなぁ!?」というリプライに、Leonさんは「動体感知センサーの記録も全部ツバメちゃんしか映らなくなったのでツバメに守ってもらうしか……」とお茶目に返事しています。

防犯カメラはしばらくの間、本来の役割に期待はできそうにありませんが、Leonさんは“見守りカメラ”として楽しんでいる様子。Leonさん家族の温かなサポートを受けながら、ツバメは雛が巣立つまで安心して子育てに励めそうですね。

© 株式会社Creative2