物忘れ解消へ「スマホを持たずに外出するだけでも効果的」1日1回思い出すまで記憶をたどる

スマホを持たずに手書きでメモしてもOK

【病院通いになる前に健康寿命を伸ばす! プレメディカルケア】

スポーツトレーナー・永井正彦氏が実際の相談事例をもとに解説する健康アドバイス。今回の相談内容は“物忘れ”。

【お悩み】物忘れが増えている自覚があります。日常生活で気をつけることは?(50代男性)

【アドバイス】1日1回、記憶をたどることを習慣とし、あえて面倒くさいと思われることをやってみてください。

【解説】自宅に保護犬を迎えて半年という男性。日々の散歩がルーティンになったことは喜ばしいけれど、散歩中に出会った犬の名前を家に帰ったらすでに忘れているんですと嘆いていました。

物忘れ予防としては1日1回、思い出すまで記憶をたどることです。男性の場合は今日出会ったワンちゃんの名前を覚えたら、昨日出会ったワンちゃんの名前の記憶をたどり、思い出せたらすぐに今日出会ったワンちゃんの名前を言えるかどうかを習慣にすることを提案しました。

車のナンバープレートなら、ひとつ覚えてから、違うナンバープレートを見て、最初に覚えたものを言えるかどうか。友人の携帯番号でも世界各国の首都名でもなんでも構いません。

記憶をたどる時、覚えたいことを手書きでメモしておくと、書くという動作が入るので記憶に残りやすくなります。

加齢と共に記憶力は年々下がっていく傾向にありますが、デジタル化の進展によって便利な世の中になればなるほど、脳を使う機会は減っていきます。そのため意図的に脳を使うなら、面倒くさいと思われることを積極的にやってみることです。
あえてスマホを持たずに外出するだけでも、キャンプなどに行かなくても、デジタル機器と離れるデジタルデトックス時間は生み出すことはできます。

認知症の観点で言えば、足を冷やさないことも重要です。足元が温かいと血流が良くなるので、改善まではいかなくても予防効果が出ていることも実証されています。

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